昔、国立でギャラリーを営んでいる友人に連れいいってもらったのが、この店を知った始まり。およそ20数年前。当時の記憶が蘇る。
「小野さん、ここの宝ソバ食ったらぶっ飛びますよ」
登場した「宝ソバ」(当時は600円)はカイワレ大根、焼豚、メンマ、ナルトがあしらわれた油そば風の姿形。そして一口。
「うっ、うまい! これは今まで味わったことないぜ」
「でしょう、ハハハ」
創業は40数年。主人は東小金井駅の駅前に19歳の若さで店を構え、1988年にこの「宝ソバ」を考案。沿線の中華屋がこのメニューを模倣するほど人気を博す。油そば、混ぜそばは今でこそポピュラーなメニューだけど、当時はセンセーショナルだったに違いない。
数ヶ月ぶりに訪れると相変わらずの行列。客層は沿線の学生、サラリーマン、地元民、遠方からの客で絶えない。誰もがこの「宝ソバ」を夢中になってガッついている。
この日は「宝ソバ」700円と「餃子」450円をいただいた。
中太のややウェーブ麺、これがモチっとシットリ、旨味の凝縮したタレに麺を絡めて食らえば、至福の味わい。また極めてアッサリとした口当たりで、
「やっぱ大盛りにしときゃ良かったな…」
と後悔する。
「餃子」は野菜が多めでシットリ、下味がしっかりとしていてこれも旨いね。
厨房は清々しいほど活気に満ち溢れ、見ているだけで食欲がそそられる。他のメニューなにをいただいても一味も二味も違う、素晴らしい中華屋だ。
【住所】東京都小金井市東町4‐46‐12 電話042‐381‐5236
【営業】11時30分~21時30分 土・日・祝日 11時30分~21時
【休日】月曜日
【休日】JR中央線「東小金井駅」南口から徒歩1分