マルナカは忘れたころにふと思い出し、無性に食べたくなるラーメンだ。
この店はさほど古い店ではないが、なんだか昔から渋い町中華の趣がある。店内はL字のカウンター12席で、おじちゃんとおばちゃんの2人で切り盛り。メニューはラーメンとつけ麺、餃子だけ、焼豚やコンブなどのトッピングでバリエーションを出している。
「コンブチューシュー麺と餃子お願いします」
タップリのコンブに焼豚5枚。
スープは潔い醤油味で、どこか中華屋のオーソドックスなラーメンをホウフツとさせるが、一味違う手の込んだ奥深さがある。
焼豚はほどよく下味が入り、適度な歯触りいい。基本、ラーメンにコンブなどが入ると、その独特な風味で味が若干壊れるものだけど、これが妙にマッチしているのが不思議。
麺は中太よりやや細めで軽やかにウェーブが入り、どこかボソっした食感だけど、これが妙に旨い。
餃子、カリっと中シットリ。まったく下味が入っていないので、タレをタップリつけて食べるのがいい。
いずれにしてもコンブが入って違和感なく、なおかつ美味しいラーメンは滅多に出合えない。
〈店舗データ〉
【住所】東京都新宿区新小川町8–4 電話03–3235–7701
【営業】11時〜14時30分 18時〜21時
【休日】土・日・祝
【アクセス】JR総武線「飯田橋駅」東口から徒歩7分 地下鉄各線「飯田橋駅」C1出口から徒歩5分