神楽坂、靖国通りに面した狭小のカレー屋「インドール」をご存知か。
随分昔にカレーの食べ歩き（いまもそうだけど）に勤しんでいた頃、この店も当然訪れている。でもここに立ち寄るときは「豚肉の生姜焼き」の記憶ばかりで、肝心のカレーライスの思い出が全くないのだ。飯田橋での打ち合わせの帰りに５数年ぶりに店の前に佇み「なんでだろうと…」と首を傾げながら暖簾をくぐった。とんかつも食べたかったので、
「カツカレーください」
注文してものの一分ぐらいでテーブルに並ぶ。めっちゃ早い！ 食らいつくと、カツは揚げ置きされたもので冷めている、いや～失敗した。肝心のカレーは家のカレーがちょいとカスタムされた程度で、不味くはないんだけど、ちょっとぼやけた味わいなのだ。インドの地名を付けるぐらいなんだから、もうちょっとスパイシーにしてもいいんじゃないかな？ とはいってもカレーライス単体で５００円、カツカレー７００円は廉価で文句のつけようもない。でもここはいい店なんだよね。
どうりでカレーの記憶がないのもがてんがいった。回りを見渡してもどの客も生姜焼きばかりなのも納得。だってここの生姜焼きは嫌味な甘味がなくて旨いんだよね。
どこかのブログに書いてあったけど「なんでインドールって地名なのか？」と質問すると「カレーと一緒に生姜焼きを出したら生姜焼きの方が人気になっちゃった」と店主が語ったそうだ。だろうね、と思わず納得してしまった。そうそう「豚肉のにんにく焼き」もパンチがあってこれもお勧め。