南インド、アラビア海に面したゴア州は、かつては450年もの長いあいだポルトガルの植民地だった。その影響からキリスト教徒の多い地域でインドにしては珍しく豚肉を食べる。その名物料理が酸味の効いた「ポークビンダルー」というカレー。
渋谷宇田川町に2019年6月に「ポークビンダルー」の専門店が誕生したとの噂。最近訪れた。たまに寄る小料理屋「秀」を通り過ぎ、パピエビルに差し掛かるとなにやら長蛇の列。ひょっとしてこれから行く店に並んでいるのかと不安になり、並んでいるサラリーマンに、
「なんの行列ですか?」
「あっ、このビルの奥にある『瑞兆』に並んでるんですよ」
とりこと。どうやら「瑞兆」とはカツ丼専門店のようで、胸をなでおろした。
目的の「ポークビンダルー食べる副大統領」という奇妙な店名の店は、このビルの2階にあった。
店内はL字のカウンター7席。
大柄なお兄さんが1人で切り盛り。メニューは「ポークビンダルー」1本とは実に潔い。
他にメニューがないので、注文しなくても座ればカレーが提供される。
卓上には茹で玉子、これサービス。
それと薬味「ローリングハリケーンチリペッパー」。「ソルティヨーグルト」。
「フィッシャーマンズヴィネガー」、「ファンタスティックジンジャー」の4種類が並ぶ。
手前がポーグビンダルー、中央にカチュンバル、ボルサンボルに似たふりかけ、ライスの奥がライムか何かのチャトニだ。
カレーは酸味が柔らか、ほどよい辛味で、軽やかな旨味が効いていて美味しいね。
カレーにデコレートされている付け合せをかき混ぜて食べるとまたいい。薬味はいろいろ試したけど、結果としてソルティヨーグルトが1番合うな。
いずれにしてもこのカレー1本とはちょい心配。ポーグビンダルーをアレンジしたメニューがちょい増えれば、と考えてしまう。
〈店舗データ〉
【住所】東京都渋谷区宇田川町41-26パピエビル2階
【営業】11時~16時
【休日】土・日・祝
【アクセス】地下鉄各線「渋谷駅」A6-1・A6-2出口から徒歩5分 JR山手線「渋谷駅」ハチ公口から7分 京王井の頭線「神泉駅」北口から徒歩7分
店名に「を」は要らないようです。
いつもご覧いただいてありがとうございます。ご指摘ありがとうございます。直しました。