「大谷資料館」界隈の散策を終え、クルマを返却して駅前のホテルにチェックイン。疲れがどっと押し寄せ仮眠を取った。予約を入れておいた栃木県庁そばの居酒屋「庄助」をプラプラと行こうと思ったけど、雨がやまないのでバスに揺られて到着。
「こちらどうぞ」
変形L字のカウンターは11席。
4人テーブルが1卓に座敷は詰めれば16人ほどのスペースがある。様々なタイプの客で賑わい、空いている席はリザーブ席で、予約を入れておいて良かった。従業員はすべておばちゃん、6人ほどが元気よく動き回っていた。
「とりあえず瓶ビールお願いします」
「は~い」
カウンターの上には大皿に総菜が並べられ、店のあちこちの棚に名物「柚子味噌」が干してある。
足元を見ると宇都宮らしい大谷石の止まり木、風情がいいね。
お通しは玉コンニャク。醤油の潔い味わい。
途中熱燗に切り替える。会津酒造の「末廣」は日本酒らしいどっしりとした味わいだ。
タケノコの煮物は甘味がちょい強い。
山芋の磯部揚げは天つゆにつけてパクリ。
自家製餃子は家庭的な味わい。
ネギまとツクネ。この辛味噌が旨い。
そして柚子味噌、これは絶品だ。どこかカラスミのような舌触り。
柚子の爽やかな香りと共に味噌の塩気と醸造された旨味が日本酒のアテにピッタリだ。
てっきりこの界隈の郷土料理かと思っていたら、カウンターのおばちゃん曰く、先々代客からヒントを得て、柚子の中身をくりぬいて味噌をつけて熟成させているそうだ。
これをチビチビとやりながら心地よい一時を過ごす。この柚子味噌目当てで「庄助」を訪れるのもいいだろう。
〈店舗データ〉
【住所】栃木県宇都宮市塙田2-2-3電話028-622-3506
【営業】17時~22時
【休日】月・日・祝
【アクセス】東武宇都宮線「宇都宮駅」東口から徒歩12分 JR各線「宇都宮駅」西口から徒歩18分