かなり前に京橋界隈のカレー屋を取材していた頃、気になっていた和食屋だった。当時はまったく人が並んでいなく、いつか来ようと思っていたけど、情報番組などで、この店のアジフライが紹介されてから、行列の絶えない店に姿を変えた。早いうちに訪れれば良かった。と後悔した。
ボクは釣りアジを仕入れると、三枚におろし、軽く塩を振ってしばらく馴染ませて、水気を拭い揚げる寸前にホワイトペッパーを軽くひと振り。バッター液を薄く付けて、手揉みしたパン粉でフライにする。これがメチャ美味しい。自慢じゃないけど、どの店のアジフライより旨いと自負している。店名にもなっている松輪港から直送するアジ、そのフライの真贋を確かめるべく、10時45分に訪れると先客が5人。
「まだ大丈夫だな」
と隣のドトールコーヒーで時間を潰し、11時に行くと列が20人に膨れ上がっていた。
しばらくするとボクの後ろに20人ほどの列が出来る。
店員が表に出てきて人数の確認。メニューはアジフライのみなので注文を取ることはない。
11時30分に入店。L字8人のカウンターに通される。その他4人テーブルが2卓に6人テーブルが4卓、当然満杯だ。
ホール係は女性3人、カウンター内に女性2人、彼女たちは揚がってくるアジフライを忙しく盛り付ける。
「小鉢、柚子胡椒付けますか?」
「いえアジフライだけで」
アジフライは70食、無くなり次第終了。ご飯と味噌汁はおかわりが自由のようだ。
骨のフライにアジフライ2尾。赤だし、厚揚げの煮物に、おろしワサビ大根、お新香にご飯だ。
まずはアジフライをそのままかぶりつく。下味の塩がやや強めに効いていて、何もつけずにいただける。ふっくらとややシットリ。
次にワサビ大根おろしを添えてみるが体制にさほど影響はない。ワサビ大根おろしをダイレクトに口に含んで食べると、こっちの方がしっくりくる。正直、自信手製のアジフライとまったく遜色がないような気がした。
厚揚げの煮物はかなり甘辛なんだな。
〈店舗データ〉
【住所】東京都中央区3-6-1秋葉ビル地下1階 電話03-5524-1280
【営業】11時30分~売り切れ次第終了 17時~21時
【休日】日・祝
【アクセス】地下鉄銀座線「京橋」駅2番出口から徒歩30秒 地下鉄浅草線「宝町駅」A4出口から徒歩3分 地下鉄有楽町線「銀座一丁目駅」7番出口から徒歩3分 JR京葉線「東京駅」1番出口から徒歩7分