
浅草橋から高架脇を歩いて秋葉原へ。賑やかな居酒屋「金子屋」で一杯ひっかけて総武線で亀戸へ。

北口から相当外れにある目的の居酒屋を訪れるが、どうも入る気にならなかった。
駅方面へ戻り明治通りに並行する飲み屋街をプラプラ。何軒か気になる店の1つ「平ざん」があつた。暖簾はひっこめたままながら、扉は開いている。やっているのかやってないのかわからない風情。遠目に中を覗くと、まだらに客がいて和やかな景色。意を決して、恐る恐る。
「やってますか」
「はい、どうぞ」
とアッサリ中へ通された。70ほどのご主人ワンオペで切り盛り。
「瓶ビールください」
「えーとね」

と常連客が冷蔵庫からビールを持ってきてくれた。どうやら酒はセルフサービスのようだ。
「ありがとうございます」

お通しが3品。枝豆と茹で落花生。

ミズの実。山菜などの煮びたし。この3種どれも潔い味付けで実に美味しい。
我々以外はカウンターに常連2人と奥のテーブルでは6人ほどの宴会。しかしこの店妙に落ち着く。
「ここ店入りずらかったですよ」
「暖簾を入れちゃってるからな」
と常連のご隠居。しかしどの客も穏やかで品がある。亀戸界隈にいる客層とはちょい異なるな。

そして小鉢が続く、ささげのゴマ和え。


紫キャベツの煮びたし。ツル紫のお浸し。
厨房では丸い形の何かを仕込んでいる。
「それなんですか」
「これね饅頭なのよ」
「あるんですか」
「これ奥のお客さんので人数分しかないのよ。ゴメンね」
残念。

熱燗は厨房の横の燗つけ器から2号徳利に自ら注ぐ。

そしてカツオのタタキ。これ付け合わせのニンニクがフライにしてある。ボクと同じ作り方だ。

しばらくするとオーブンで焼き上げた饅頭を椀に入れて、餡のダシを注ぐ。実に旨そうだ。このご主人、割烹料理の経験者だろう。

そしてイワシ刺し。新鮮でいい。

途中、越乃景虎に切り替える。酒は新潟のものばかりでご主人の出身地のようだ。
「お寿司食べますか」
「いいですね」

コハダの握りが供される。居酒屋で握りが食えるとは有り難い。


その他、アジの骨煎餅や茄子とタケノコの煮びたしなどをいただく。すべての料理にスキがなくどれも旨い。

またご主人の人柄も穏やかで実にいい。さらに客層もいいね。ちょい遠いけどまた来なくちゃ。
〈店舗データ〉
【住所】東京都江区亀戸5-14-3 電話03-5609-0247
【営業】18時~23時
【休日】日
【アクセス】JR総武線「亀戸駅」北口から徒歩4分