子供のころ父の工場の取引先がときわ台と中板橋の間にあった。そこへオーディオ基盤を納品する父のクルマにいつも乗っていた。その帰り、ときわ台駅北口は大きな屋敷が並ぶ閑静な住宅地で、子供心に圧倒されていたのを覚えている。ときわ台駅北口に小さな機関車が展示されていたのも覚えているな。
その頃からある洋食屋「キッチンときわ」。初訪問は３０歳過ぎてからだと思う。
ものすごく久しぶりの訪問。店内は４人テーブル３卓、６人、８人テーブルが各１卓。老夫婦で切り盛りされている。
メニューは洋食、中華、食堂風情の食べたいものばかりが勢ぞろい。カレーライスも食べたかったがハンバーグライス１１００円をオーダーした。
注文が入るとハンバーグのパティをパタパタと空気抜きをする響き。手作りの証だ。
郷愁のステンレス皿にハンバーグの上に目玉焼き、キャベツなどのサラダ、マカロニ。お新香、ライスにみそ汁の出で立ち。
厚みのある大ぶりなハンバーグはほどよく肉々しく、またどこか優しい舌触り。トマトベースのデミソースは家庭的な味わいで、いつ食べても飽きの来ない美味しさだ。
ななにかが突出した個性はないけど、これがいい。「あの店で食事しようかな」といった。包み込むような吸引力のある昔ながらの洋食屋といった感じ。
またの機会にカツカレー、キスフライ、オムライスを食べに来るかな。
〈店舗データ〉
【住所】東京都板橋区常盤台2-６-１ 電話０３-３９６７-７２３０
【営業】１１時３０分～１５時 １７時～２１時
【休日】日・祝
【アクセス】東武東上線「ときわ台駅」北口から徒歩２分