御茶ノ水にある「ジャズオリンパス」の小松さんと編集者Mと3人で飲むことになった。
指定された場所は神田「浜貞」という店。Mとは長い付き合いでちょくちょく飲んでいるけど、小松さんとは初めてだ。
16時入店、燻し銀の店内、年季の入ったご主人と奥さん、バイトの東南アジアの若者が数名。3人集まったところで、生ビールでカンパイ。
「ここはねとにかく魚介がいいんですよ」
お通しは煎りたての「ギンナン」。
まずは「ホヤの酢の物」基本ホヤは苦手だけど、これは新鮮で旨い。
次に「いしもちの刺身」、丸々一匹、まだ生きているのには驚いた。脂がほどよく乗ってプリプリの歯ごたえ、実に新鮮だ。
メニューを眺めると魚介の数限りないメニュー。
「仕入れの都合でないのも多いけど、あればどれも抜群の鮮度だし、煮もの焼き物もセンスがいいんですよ」
と小松さん。16時の入店時はガラガラだったが、あれよという間にカップル、団体客が押し寄せ満員御礼の有様。ほどよいところで「浦霞」、「高清水」に切り替えてチビチビ。
次に「煮穴子」、これ醤油とみりんの塩梅良く、フワフワの食感。
あとは「タコ刺し」、「岩ガキ」。〆に先ほどのいしもちのアラで潮汁、うまいね~。
小松さんという方は屈託のない人で、いろいろな話題を軽快に面白おかしく語る方。
「じつはこれ特許取ったんですけど、売れるかな~」
と取り出したものは計量カップ。写真じゃ分かりづらいかもしれないけど、取っ手を逆さまにしてあり、寸胴鍋の内側にセットできるようになっている。ようはきちっと計量した油などを一滴も余すことなく、鍋に時間をかけて投入するというもの、これは初めて見た。「ジャズオリンパス」のカレー作りでヒントを得て創作したものとか。
「いや~これいいアイデア、ひょっとしたら売れるんじゃないですかね」
などと夜は更けてゆく、いずれにしてもこの「浜貞」はいい割烹居酒屋だね。
〈店舗データ〉
【住所】東京都千代田区内神田3-21-8 神田駅北口合同ビル03-3254-3396
【営業】15時30分〜23時
【休日】日・第2土曜日
【アクセス】JR山手線。中央線・京浜東北線「神田駅北靴から徒歩2分