熊谷でたまにお邪魔する店は、ホルモン焼き「水よし本店」がある。何故かこの界隈にホルモン焼きが軒を並べ、「奉天」、「とんちゃん」、「大阪ホルモン」、「宝屋」、「秩父屋」などなど、その多くの店が七輪で炙る形態で、店内はいつも煙でモクモクなのだ。
ホルモン焼き屋が多数ある理由は追求したことがないけど、おそらく近場に屠場があるのかもしれない。中華だと「永楽本店」と「ギョーザノスズキ」かな。しばらくご無沙汰しているけど。
「熊谷に気になる店があって、懐かしのカレーがあるんで行きませんか」
と所沢に住む飲み友からの誘い。そりゃ面白いと所沢で待ち合わせをして、彼のクルマで熊谷まで同乗させてもらった。
目的の「まるこう」の横にちょうど駐車場がありクルマを止める。まだ10時30分。店先を掃き掃除をしている女性が目に留まる。一応確認のため、
「何時からですか」
「11時半だけど、11時に予約のお客さんがいるから、11時に来てください」
ラッキーだ。それで界隈をプラプラする。
「あれ、この辺『水よし』のそばかな?」
「まるこう」から20mばかり離れたところに「水よし」があった。開店前の明るい店先を見るのは初めてだった。30分フラフラし「まるこう」へお邪魔した。
「カツカレーとメンチカツカレーください」
「は~い」
ご隠居が世間話をしながらビールを飲んでいる。これから集まる仲間を待っている風情だ。
メニューを改めて見るとランチの丼ものは570円と破格。
また「ほろ酔いセット」があり、飲み物2杯プラスつまみ3品で1150円とは驚きの価格だ。
「お待たせしたからこれサービスね」
とサラダを提供される。恐縮です。
暫くしてカレーが供される。懐かしの色合いの黄色いカレーに食欲が加速する。
「これソースね。お好みでどうぞ」
カレーと共にソースポットに専用ソースが添えられる。
まずはカツを一口。美味しい。さすがとんかつ専門店、サクッとシットリ。
懐かしの色合いのカレーは自家製のルーのようで、これが結構な辛口ながら相反して軽やかな口当たり。
「美味しいね」
「ですね」
メンチは熱々で仄かにナツメグが感じられる。
カレーにちょいソースを垂らしてまたパクリ。ウスター、ケッチャプなどをブレンドしているのかな、マスタードの辛味が加わってパンチのある味わいだ。
「これもサービスね」
とオレンジジュース。またまた恐縮してしまう。この店はいい。ちょくちょく寄りたいところだけど熊谷はいささか遠いな。
〈店舗データ〉
【住所】埼玉県熊谷市星川1-81 電話048-522-1797
【営業】11時30分~14時 17時~20時30分
【休日】月
【アクセス】JR高崎線「熊谷駅」北口から徒歩10分