大昔、氷川台駅はなく陸の孤島だった。当時最寄りの駅といえば東武東上線の「上板橋」か、西武池袋線の「江古田駅」。ボクはこの近所の「氷川神社」で七五三を済ませていて、馴染み深い地域だ。
「氷川台の『正久保』で飲むんですけど来ませんか」
ラーメン屋の店長に誘われた。この界隈は埼玉のドライブ帰りに通る裏道で、昼めしもこの辺でたまに食べている。
「正久保」は昔よく飲んだ居酒屋で、訪れるのは10年ぶりかもしれない。
15分ほど遅れて到着。ラーメン屋の店長含めた4人がすでに酒盛りをしていた。
店内はただ広く、昔と変わらずまるで海の家のような風情で妙に居心地がいい。
麻婆豆腐、
餃子、
マカロニサラダ、
ネギチャーシュー、
ナスのしぎ焼き、
目玉焼き、
唐揚げ、
カレー炒飯と片っ端から注文。特に餃子は肉の野菜のバランスが良く、ほどよく下味が入って実に旨い。カレー炒飯はシットリとしてスパイシー、具だくさんでこれも美味しいね。
コロナ対策で窓はすべて開け放たれ、風通しはいいけど寒かった。いつも賑やかなんだけど、この日の客はご隠居が2人にボクたち5人。
表にあるトイレから帰ってきて店内を見渡すと、どこか旅先の居酒屋を訪れているような錯覚に陥ってしまう、そんな風情の居酒屋だ。
〈店舗データ〉
【住所】東京都練馬区氷川台3-37-2 電話03-3993-3977
【営業】17時~26時
【休日】不定休
【アクセス】地下鉄有楽町線・副都心線「氷川台駅」エレベーター口から徒歩1分