志木「グリルキッチン一仁」激旨のスリランカカレー


ちょっと前に「長崎亭」に行った時に見かけた洋食屋で、ここの「スリランカカレー」が気になり訪れた。

店内は小奇麗な造りで、L字のカウンター4席に、4人席テーブルが3卓のスペース。ご夫婦で切り盛りされていた。

メニューは、ハンバーグ、ハンバーガー、エピフライ、ポークソテーなど、数種類のパンケーキも用意されていた。

「スリランカカレー下さい」

「マイルドかホットどちらにします」

「ホットでお願いします」

まずはサラダ。酸味の効いたドレッシングが旨いね。

そしてフンワリ玉子のコンソメスープ。

カレーは大きな陶製のソースポットに注がれ、骨付きの鶏のウイングが2本にインゲン、ジャガイモなど。やや大盛りのライスの上にフライドオニオンが散りばめられている。

褐色のカレーを一口頬張る。

「メチャメチャ旨い!」

まったく期待していなかったので、嬉しさ倍増。仄かなココナッツミルクの風味、サラサラとしながらややとろみのあるカレーは深い旨味で適度な辛味。この味を作るのは結構難しいはず。スリランカカレーと言うより、変わり種日式インドカレーと言った風情だ。

「この味、どこかで食べたような気がするな…」

鶏肉をほぐし、ライスと絡めて食べ続けながら、カレーの味の記憶を辿る。これ、日本橋「紅花別館」の「ココットカレー」似ている。そんな味わいだ。

美味しさのあまり、あっという間に完食。

※食後のアイスティー。

「凄い美味しかったです」

「そうですか、ありがとうございます」

「お店は何年ほどやってるんですか」

「この店に変わって3年ですね」

それ以前はなんと和菓子屋を営んでいて、さらにそれ以前は焼きトン屋をやっていたそうだ。なんだか面白い。ご主人はもともと洋食の出身なのだとか。

「ココナッツミルクは分かるんですけど、この独特な味わい何なんだろう」

「そうです。マイルドはちょっとココナッツミルクを多めに入れるんですよ。ホントはスリランカカレーっていうと色々な付け合わせが付いてますけど、これはローストトゥナパハを使ってるんですよ」

「なるほど」

トゥナパハとはスリランカの混合スパイス的なカレー粉のことだ。確か上野の「大津屋」や「野澤屋」でも扱っている。その美味しさの謎がぼんやりと解明されたような。

「30年近く前、この近所に友人がいて、よく飲み歩いていて、昔の店探していたら全部なくなっちゃいましたね」

「雷亭とか」

「雷亭知ってるんですか? ビックリ。火事で焼けちゃったんですよね」

「そうそう、あそこの大将も女将さんもよく知ってるのよ」

「鳥一もないですね」

「そうそう、でも常連のお客さんが前の店のすぐそばに鳥三っていう同じ店を開店したんですよ」

「帰りにちょっと見てきます」

ご主人は厨房から全く顔を出してくれないけど、腕の確かな人だね。洋食屋のポークカレーもハンバーグも気になる。また早々に食べに来なくちゃ。

※鳥一の昔の看板が取り付けてあってビックリ。

〈店舗データ〉

【住所】埼玉県新座市東北123第二伊藤荘1階 電話0484716567

【営業】11時30分~14時30分 17時30分~23時

【休日】日・祝

【アクセス】東武東上線「志木駅」南口から徒歩5分

埼玉県新座市東北1–8–23

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