30代の頃、大山「ハッピーロード商店街」のメガネ屋の2階に住んでいたことがある。その頃よく通っていたのがもつ焼きの「鏑屋」だ。
ボクが通っていた頃はまだ出来たばかりの頃だったが、すでに繁盛店だった。ボクが知っている限りでは、この店から巣立った店は中板橋の「鏑川」と上板橋の「須賀乃湯」。両店とも超人気店だ。
この日はボンボン社長と池袋の外れにある焼肉店に寄ったものの、悲しい気分になり退散した。
「どうしようか」
「蕪屋行きます?」
で大山に舞い降りた。いつも満杯だけど、暖簾をくぐるとわりと空いていた。でも相変わらずガヤガヤとして賑やかだ。
「やっぱこの店いいな」
「すいません、ふるふれ抹茶割り下さい」
この「ふるふれ抹茶」とは練馬にある秀和物産の商品で、一般のスーパーでは売っていない。飲み屋だともつ焼きの「加賀屋」各店に置いてあるようだ。
キャップを少し開け再び締めると、内蔵されているキャップに入った抹茶が下に降りてくる、そしてシェイクすると水に抹茶が溶け出し、フレッシュな抹茶水の出来上がり。これをキンミヤの焼酎で割るのだ。
「カンパイ!」
旨いね~。
「あの焼肉屋の悲しみが吹っ飛ぶね」
まずは名物の「煮込み」。これが旨い。マイルドな味噌味でモツが実に柔らかなのだ。ちょっと酔っていたので忘れたけど、これに辛味をプラスするとなお美味しい。
そして「豆モヤシ」。
「つくね」。
「長ネギの天ぷら」。
「小エビフライ」を注文、どれも旨いね。
つまみは300~500円台とリーズナブル。
一人でもくつろげるし、大人数でも楽しい店だ。
〈店舗データ〉
【住所】東京都板橋区大山東町59-20 03-3964-1166
【営業】16時~23時
【休日】無休
【アクセス】東武東上線「大山駅」南口から徒歩3分