この日、北習志野駅前の「大勝軒」を目指した。不覚にも休日。
「ありゃ~、こんな遠いところまで来たのに…」
いつも無計画に行動する自分に不甲斐なさを覚えながら、
「しょうがない、街をブラブラするか」
と小1時間ほど辺りを徘徊すると、小綺麗なカフェ風のカレー屋を発見。
「よしよし、塞翁が馬だな、いいね」
店内は白を基調とした清潔な店内、左手にカウンター6席、2人席4卓といったスペース。30半ばの体格のいいご主人1人。メニューを見て悩んでしまった。
「チキン、ポーク、ビーフどれも食べたい… ハーフメニューがあれば、2種類食べられるのに…」
「店主一押しの一品、カレー好きならお勧め!」と記された「ミルチ」850円。
「極辛ね、よしこれにするか」
ご覧のものがそれ。食欲をそそる褐色のカレーソースは見るからに辛そうだ。具は鶏とジャガイモ。
卓上の玉ねぎのアチャールをご飯に添えて一口。
「超旨め~、でも辛~い」
サラサラのカレーは奥深い旨み、極めてスパイシー。一気に汗が吹き出す、でも心地よい美味しさなのだ。しかしこのカレーの絵姿、デリーやボンベイのカシミールに瓜二つ。この褐色の色合いはカラメルか?
あっという間に完食。
「大盛りにすりゃ良かったな~」
隣の客が食べているカレーも気になる、ほとんど水気のないカレーで、これも褐色、どこかコルマカレーに似ている。今度、仲間を連れてきて、ここのメニューをぜんぶ制覇したいな。
ご主人の人柄もサイコー。家族連れには子供が食べられるカレーを「試食してみますか?」などと気を使う方。
伺えば、2017年3月にオープンしたそうだ。ちなみにミルチとはヒンディー語唐辛子のこと。
「オープンの時業者さんに、『辛いカレーのいいネーミングなんかないですかね』って言ったら『ミルチがいいんじゃないですか』って言われたのがきっかけです」
とのことだそうだ。「ミルチ」というと、札幌の地下鉄東西線「西18丁目駅」にあるインド料理「ミルチ」を思い出した。味わいは全く違うけどね。
「ところでこのカレー、デリーのカシミールに似てますね」
「ええ、短かったですけど、似たような店で努めたことがありましたて」
ひょっとしたらボンベイなのかな? いずれにしても超旨いカレーだね。
〈店舗データ〉
【住所】千葉県船橋市習志野台2-13-23 電話なし
【営業】11時半~15時 18時から21時
【休日】日・月
【アクセス】東葉高速鉄道・新京成「北習志野駅」T5出口から徒歩約6分