ずいぶん前だけど「石神井公園」をプラプラと散歩していたときのこと、
「あ~腹減ったな…、どこかおいしそうな店ないかな…」
公園を後にして街を徘徊する。狭い商店街はバス通りになっていて、車とぶつかりそうな危うさ。その途中に、
「辰巳軒か、なんか古めかしい中華屋だな…」
とりあえず店に飛び込む。店内も年季が入っている。
メニューを眺めると洋食メニューも数多くある。中華と両方やっているようだ。どれを頼んでいいのかさっぱり分からず、
「なにかおすすめメニューありますか?」
「そうですね、うちはハムカツが人気なんですよ」
と品のいいおばあちゃん。豚肉も食べたかったので、
「じゃ、ハムカツ1個とポークソテーお願いします」
で登場した「ハムカツ」がご覧のもの。平たいハムカツと違って、まるでふっくらとしたカレーパンのような絵姿。
箸で持ち上げると2つにカットされていて、断面を見るとハムとボテトサラダが詰まっているのには驚かされた。一口いただくと、
「旨い!」
ポテトサラダとハムの相性はいいに決まっているし、カリッとした衣と相まって何とも言えない美味しさだ。
「ポークソテー」は美しいフォルムで、付け合せのデコレーションも綺麗。そのツヤツヤのポークを噛みしめると、ケチャップベースのちょい甘辛なソースが旨い。
肉は少々固めだけど、この歯ごたえは好きだな、肉をいただいているというワイルド感がいい。
これが最初の出合いだった。写真はないけど、ラーメン、肉そば、タンメンなどもいい。
カレーライスは初めてたけど、これは微妙。神田「松栄軒」のように福神漬けのタレを入れたような酸っぱい甘さで、う~んちょっと、という感じ。
餃子は3個と6個と分かれていて、ちょい食べたい時に重宝する。野菜がたっぷりでいいね。不思議なのは両面焼きにされているのだ。
この店は洋食メニューがおすすめ、盛り合わせのセットものが豊富。例えばAセットなら「一口カツ、唐揚げ3つ、焼豚、ロースハム、サラダ、ライス、スープ」で850円だ。この店はいいね。
〈店舗データ〉
【住所】東京都練馬区石神井町3–17–20 電話03–3996–0425
【営業】11時~22時
【休日】木・第3水
【アクセス】西武池袋線「石神井公園駅」南口から徒歩4分