白金高輪にある「天山飯店」の坦々麺と餃子や、鉄板焼き「不二」(残念ながら閉店)のハンバーグが好きでよく通っているんだけど、そんな時にたまたま見つけた店。
「なんだ? ひき肉少年って…」
奇妙なネーミングが気になって仕方がなかった。随分と経ってからやっと訪れた。
扉を開けると左手に券売機。メニューを見ると「ひき肉ライス」の専門店。ひき肉ライスと言われても、まるで見当がつかない。プレーンの「ひき肉ライス」は850円。トマト、チーズ、茹で玉子が乗った「ひき肉ライス少年の夢」1000円というネーミングにほだされて注文。一緒に「フィレオフィッシュ」250円をトッピング。
「パクチー大丈夫ですか?」
「お願いします」
カウンター6席の狭小の造りながら洒落た内装で清潔な店内。ホスピタリティーの高い店員さん2人。持ち帰りの奥様方が頻繁に訪れる。
「ひき肉ソースには春巻きの皮のフライを乗せて、ライスにはこちらのにんにくのタレを乗せてお召し上がりください」
ほ~、ひき肉ソースに油で揚げた「春巻きの皮」を散らすなんて、まるでカレーにあしらうパパドゥだね。
まずはスープ。とろみのあるかきタマ風情で、塩加減よく手を抜いていない味わい。そして登場した「ひき肉ライス少年の夢+フィレオフィッシュ」。
ライスはややトマトの風味が効いた味わい。ソースはおそらくコンスターチでとろみを付け具は鶏のひき肉、いままで経験したことのない味わいで、あえて例えれば、広東麺の餡を洋風にした風情で、微かにスパイシーで優しい口当たり。
その他、フィレオフィッシュはこれメチャ旨、またバーナーで炙ったチェダーチーズはソースにちょいコクを与えている。
「お店開店して何年ですか?」
「ちょうど4年目になりますね」
とのことだ。一見カレーライス風だけどまるで別物。もう少し刺激的な味わいが好みなら、卓上の「レッドペッパー」、「チリソース」をかけるか、トッピングの「ハラペーニョ」100円を散らすのもいい。
いずれにしてもアイデアメニューだね。美味しくいただきました。
〈店舗データ〉
【住所】東京都港区白金1–11–15 電話03–5420–1929
【営業】11時30分~20時
【休日】年中無休
【アクセス】都営三田線・地下鉄南北線「白金高輪駅」4番出口から徒歩3分