「今日は餃子定食が食いたい!」と、そんな衝動にかられるとき、真っ先に頭をよぎるのが、池袋にある「東亭」だ。昼時はサラリーマンやOLでいつも行列の人気ぶり。かれこれこの店に通って20年余りになる。
ボリュームの餃子は6個、そして丼にてんこ盛りのご飯。これぞ日本人が普遍的に愛おしい餃子定食の真骨頂といった絵姿に、食欲が掻き立てられてしまう。
ご主人に伺えば、具は肉と野菜がほほ同量とか。いま流行りのほとばしる肉汁っていうスタイルじゃないけど、ザク切り野菜と粗挽き肉の餡の舌触りが、なんとも素晴らしいのだ。
餃子を持ち上げると、箸からこぼれ落ちそうな重量感。だからご飯を下に添えて、餃子の旨味とタレが合体した汁を垂らしながら、その染みたご飯とともにガッツリとかぶりつく、いや~、旨いのなんの! 暫時ずっしりと胃袋に響きわたる満足感が訪れ、うっとりとさせられる。
池袋東口から少々遠方にあるにも関わらず、多い日には150人前をさばく人気ぶりっていうのも頷ける。味もさることながら、ご夫婦の人柄も素晴らしく、そんな心地よさも手伝って、客は足繁くこの店に通うのだろう。