中井「ぺいざん」メンチカツカレー&いちおしセットどれも旨し


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ちょっと前まで西武新宿線「中井駅」はまるで縁がなかった。だけど、中野にある「川次郎」という鰻串居酒屋から独立した「くりから」に通うようになってから、この界隈をよく訪れるようなった。

そんなとき、横丁で気になるこの洋食屋「ぺいざん」を発見。昼にお邪魔して、メニューや壁の張り紙を眺めると、赤塚不二夫さんがよく通った店のようで、そこに「赤塚不二夫先生おすすめの一品なのだ!」とキャッチコピーのある「いちおしセット」を注文した。

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ハンバーグとヒレ肉の串カツ、ライス、味噌汁つきで800円。ちょっと肉々しいハンバーグ、そのままでも旨い、ポン酢に似たタレと大根おろしを合わせていただくと、ワイルド感が少々和らいでこれもいい。串カツもサクっとシットリ揚げ具合が絶妙、またデミソースも素晴らしい、非常にレベルが高い一品だ。厨房はお年をめした痩せたご主人一人、頑張っている。それから数回訪れて、一通りいただいたが、どの料理もスキがなかった。

「そういえばカレーのメニューもあったな…」

と思い出し、ある日訪れると体の太い髭面のお兄さん。

「あれお父さんいないのかな?」

「水曜日だけなんですよ」

僕が訪れていたのはすべて水曜日のようだった。彼は息子さらいしけど、カリカリに痩せたご主人からこんなに大きい人が育つもんなのかと感心した。多分お母さんが大きい人なんだろうね。

「メンチカツカレー下さい」

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で登場したのがご覧のもの。カレーを一口いただくと「旨い!」見逃さなくて良かった。ちょいゆるめのカレーソースはいい具合にライスに絡み、ほどよい辛口で嫌味な甘さが一切ない、素晴らしい。具は牛の細切れと溶けかかった玉ねぎ、旨味がしっかり効きエッジが立っている。メンチは下味がしっかり入っているのでそのままでも美味しい。途中、福神漬を和えてパクリ、いいね。突き抜けた特徴はないく極めてオーソドックスなカレーだけど、こういう何気なく美味しいカレーって、じつは滅多に遭遇できないものだ。

「美味しかったです」

「ありがとうございます。気をつけて行ってらっしゃい」

どこかに出勤するわけじゃないけど、見かけと違いこのお兄さんの人柄も最高だ。


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