麻布十番「松栄寿司」美味しい創作寿司を堪能した。


ある日、高田馬場の飲み屋でボンボン社長とピアニストの冨樫さんと飲んでいた。

冨樫さんが麻布十番に事務所を構えていた時に毎日通っていた「松栄寿司」の話になり、次回の飲み会はそこで行うことが決まった。

「松栄寿司」は、ボクがたまに行く魚の旨い店「魚河津」の斜向かいのビルの3階にあった。ボンボン社長と表で出くわし、店になだれ込む。すでに冨樫さんと桜新町でライブレストラン「ネイバー」のオーナー小林さんが待っていた。

「よしよし来たか、飲もうぜ」

店内は黒を基調にしたスタイリッシュな店構え。店主の松下さんは2代目。冨樫さんが通っていた頃は初代の店主で店も別の場所にあり、庶民的な寿司屋だったそうだ。

「冨樫さんが通っていた頃、僕はまだ小学生でしたよ」

「そうだっけ」

「モヒカン刈りの人見るの初めてで、ビックリしたのを覚えてます」

と店主の松田さん。また随分と古い話だ。

まずはビールで乾杯だ。

最初に郡上アユのスープが提供され、次に握りが2種、穴子の白煮、北海道の石垣貝で、この石垣貝が抜群にうまい。

いつも酎ハイかハイボールばかりだけど、柄にもなく途中イタリアワインの白の辛口に切り替える。果たして2本も空けてしまった。

まるで割烹料理屋のように数々の小鉢が登場。

明石タコの和え物、カンパチの和え物 マグロのなめろう、クエの和え物、かぼちゃと蒸しアワビのコロッケ。乾燥湯葉山椒和え、神経〆ハタ煎り酒と白醤油。

太刀魚の炭火焼、花咲蟹のゴマ和え、万願寺唐辛子のトウモロコシのしんじょ、吉野葛で〆た炙りイカ、大山鶏の炙り。どれもスキのない美味しさだ。

また漆塗りの細身の箸が実に使いやすいのだ。

本酒「宝剣」の純米酒に切り替える。

握りはマグロ赤身、熟成のクエ。

ジの黒にんにく添え、カワハギの炙り肝醤油、車海老、ホタテ、マグロの漬け、穴子となる。クエは鍋でしか食べたことがなかったけど、握りもいいね。小鉢も握りも独創的で実に面白い。

店主は京都の割烹料理屋で修行して2代目を継いだそうだ。一般的に割烹上がりの板前は寿司をないがしろにする傾向があり、経験上一品料理は美味しいが、握りとなると格段に味が落ちる店に遭遇するが、ここは寿司も確かな美味しさで大満足。

あれだけ飲んで食べて勘定は1人16000ほどで、この手の店にしては極めてリーズナブル。

隣にいた和服姿の女性と短パンの派手なお姉さんがいたんだけど、

「一緒に飲みに行きましょう」

とボンボン社長が声をかけ、彼女たちと2軒目に居酒屋「はじめ」になだれ込むことになる。

和服姿の女性は着物のモデルや着物の小物などのデザインをする方で、短パンの女性は180cmと大柄で、モデルなどに様々なアドバイスをする会社のディレクターのようだった。

なんだか面白い1日だったな。

〈店舗データ〉

【住所】東京都港区麻布十番2-5-3 グリーンヒル麻布十番 3F 電話050-5593-1080

【営業】12時~14時 17時~23時 祝17時~23時

【祝日】

【アクセス】都営地下鉄大江戸線・南北線「麻布十番駅」から徒歩5分


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