舎人ライナー、西新井大使西駅にある「ホットポーカレーキッチン」のママさんに、
「高野にね美味しいお蕎麦屋さんがあって、そこの湯葉天が美味しいのよ」
「高野? 蕎麦屋ですか」
「みやぞんって知ってる?」
「芸人のみやぞん?」
「そうそう、彼がバイトしていた店なのよ」
そんな話が頭の片隅に記憶されていた。ある日の午前中、上野で野暮用があり、
「湯葉天が美味しい店って誰かに聞いたな…」
突然思い出し日暮里から高野へ向かった。
途中道に迷ってしまい、洗車していたご隠居に尋ねると、
「ほらそこだよ、なんだい湯葉天でも食いに行くのか?」
「そうなんですよ」
やはり湯葉天で有名な店のようだった。
店内は古めかしい蕎麦屋と違い、和モダンで明るい造り。
「ミニ湯葉天丼セット」1050円をオーダー。
もり蕎麦をセレクトした。伸びてしまうのでまず蕎麦から、
「美味しいね」
ちょい甘みの立ったツユ、これいいね。あまり蕎麦の甘いツユは苦手なんだけど、これはしっかりと旨味が効いて味が深い。
ミニ湯葉天にはピーマンと湯葉天2つ。いただくと熱々でサクッと中身はトロ~り、乙な味わいだ。
言ってみれば精進料理の天丼ってとこかな。特筆するようなものはないけど、これは新しい丼、肉や魚を受けつけない体調の時には癒される味わいなんじゃないかな。
もう一つ付け加えるなら、天丼より、湯葉天がセットになった、もり蕎麦やかけ蕎麦、または単品で頼んだほうが、湯葉天の美味しさがもっと実感できると思う。
〈店舗データ〉
【住所】東京都足立区扇3-7-22 電話03–3898–0006
【営業】11時~14時30分 17時~20時
【休日】火
【アクセス】日暮里舎人ライナー「高野駅」東口から徒歩4分
東京都足立区扇3-7-22