前から気になっていた店だった。野方には色々と縁があり、旧型のミニに乗っていた頃、専門店がこの駅にありよく修理をしてもらっていた。夜は「秋元屋」で一杯やったり、ランチは主に「花道」に寄ったり。で、やっと訪問することができた。
店内はカウンター7席、4人デーブルが1卓に2人テーブルが2卓といったスペース。40チョイ過ぎのご主人が1人で切り盛りされている。
カレーは1種類のようで、カツ、唐揚げ、チーズ、ハムカツなどでバリエーションを出している。目に止まったのが「生姜カレー」、これなんだろう?
「生姜カレーと温玉下さい」
「はい」
まずはサラダ、これランチのサービスのようだ。
カレーはシンプルな絵姿、オレンジイエローに佇む色合いに食欲がそそられる。
一口いただくと、ちょい甘め。基本甘いカレーなど敬遠するんだけど、これは旨い! 別物ものと言っていい。スパイスと各種野菜等で仕上げられたカレーは滑らかな口当たりで、軽やかな旨味、スパイスはバランスよく配合され、何かが突出することなく綺麗にまとまっている。フルーティーな甘さに加え、生姜のツブツブ感がいいアクセント。
温玉を崩していただくとまた旨いし、
ちょいソースをかけてもいい具合に様変わり、また福神漬けがピッタリなのだ。
「これ美味しいです」
「ありがとうございます」
伺えばこのカレー、ペースト状にした様々な野菜を5時間ほど焙煎し、カレー粉は使わず、パウダースパイスだけで仕上げているそうだ。また油はほんの少しのバターだけとか。手間がかかっている。
「昔は高田馬場にあったフレンチとイタリアンレストランで店長やっていたんですか、店自体が閉店して、それでここの物件が目に留まってカレー屋始めたんですよ」
とのことだ。オープンは2012年、すでに開店して6年が経っている。
「またおうかがいしますね」
「ぜひ」
いい店を見つけた。今度はカツカレーかな。
〈店舗データ〉
【住所】東京都中野区丸山3-2-1 電話03–3223–8101
【営業】11時30分~14時 18時~23時 土曜18時~23時
【休日】水
【アクセス】西武新宿線「野方駅」北口から徒歩5分