「世界一美味しいもやしそばがあるから食べに行こう」
当時、町屋にあった編集プロダクションの社長に連れて行ってもらったのが、「中華料理 百番」だった。もう十数年前のこと。店内は極めて清潔で、4人がけのテーブルが6卓、厨房は隠れていて、フロアーはおばちゃん一人。
登場したのがご覧のもの。
スープの上には美しいもやしの餡かけ。まずは餡をちょっと避けてスープを一口、微かに甘みのある醤油スープは、柔らかな深い旨み。そして熱々の餡とともに麺をズルズル、主張を控えた丁度いいもやしの量、わずかな肉片、塩加減バッチリ。またストレートの細麺がスープや餡によく絡みつきトゥルトゥル、しかも伸びない。
「社長、これほんとに旨いっスよ!」
「だろう!」
世界一と言っても、もやしそばは日本だけ、でもこれは秀逸だ。
また餃子も旨い。恐らくほとんど肉はなく野菜だけなんだけど、まるで肉が入っているかのような深い旨みで、ホワイト餃子風情の表面のパリっとした皮の見た目もいい。
あれから何回この店に訪れただろうか。その他タンメン、チャンポンもおすすめだ。土日は遠方からくる客が多く大繁盛している。