池上「よっててい」工夫が散りばめられた屋台を思わせる美味しいラーメン


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蒲田のとんかつ屋「丸一」を楽しみにして店の前まで来てんだけど、シャッターが降りている。

「あ~失敗した。今日休日だったか、どうしようかな…」

一瞬、荏原中延の「多賀野」に寄ろうかなとも考えたけど、急きょ東急池上線に乗って「池上駅」で下車することにした。

「このへんにワンタン麺の旨い店があるって言ってたよな」

と友人の話を思い出し、店の前まで来るとサラリーマンの列。開店末分前だった。

「今日一人でやってるもんで、ちょっとお時間かかりますけどスミマセン」

店内はカウンター7席のみ。

「ワンタン3つに味玉下さい」

一通り注文を聞くと、2人前ずつラーメンを作り始める。

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仕事ぶりが極めて丁寧、ワンタンは大きな皮にたっぷりの具を丸く包み、麺を茹でる前に釜に投入、早くないか? と思っていたら麺を入れるとものの1分で麺をザルで湯切りする。いまどきテボを使わないなんて珍しい。

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「ずいぶん早く茹で上がる麺だな…」

で出来上がったのがご覧のもの。

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スープを一口すすると雑味のない清湯、旨みほどほどで、いたずらにスープをいじっていないところに好感がもてる。

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麺をすするとやや硬質なややウェーブの細麺。このラーメンどこか懐かしい、なんていうかチープな屋台のラーメンを連想させるが、よく考え抜かれた味わいだ。焼豚は煮豚ではなく、グリルで熱を入れたもので、ほどよい歯ごたえで旨い。ワンタンは具がタップリ、いい具合に下味が入りこれも美味。メンマは極細でやや固め、これは好みが分かれる。

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別皿に「ラーチャ」と呼ばれる辛味噌にお好みで黒酢を入れたもの。これにワンタンを浸して食べるとまた旨い。この「ラーチャ」は唐辛子に花椒やスターアニスなどのスパイスが入っているようで、台湾や中国の「辣椒醤(ラージャオジャン)」に似ている。また味玉は褐色で、香りこそ入っていないが台湾の駅弁に入っている味玉によく似ている。

色々と工夫されたラーメンだ。また店主の人柄もいい。

他の客は「香麺」という混ぜそばを食べていて気になる。「香麺」っていうと、小田急線の経堂の「はるばるてい」にも同名の混ぜそばあったな…。この店『週刊朝日』の「魂のラーメン」で取材したことあったけど、もう5年ほど行っていない。


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