JR「板橋駅」界隈を徘徊していると、行列を発見。どうやら博多のホルモン焼き専門店のようだ。迷うことなく並んで待つこと15分。
メニューがいま一つ把握できず、なんとなく「スタミナ鉄板焼き」790円を注文した。店内は狭小でL字のカウンター7席、40半ばのご夫婦で切り盛りされている。
「1.5枚の小ライスで」
「ホルモンをダブルに小ライス」
誰もが「ホルモン焼き」ばかりをオーダー。「スタミナ鉄板焼き」を注文したのはボク1人のようだ。
ジュージューと音を立てながら熱々の「スタミナ鉄板焼き」が登場。タップリのキャベツに豚の細切り肉、ホルモンではなかった。判明しづらいソースがかかっていて、酸味とほんのわずかな甘味のある味わいで、ご飯がすすむ。
この味、東中野「大盛軒」の「鉄板麺」と瓜二つ。卵をほぐしていただくと味が変わって2度楽しめる。
「ホルモン焼き」が気になって、後日1番乗りで店を訪ねた。
「1.5枚の小ライスでお願いします」
中華鍋でホルモン、キャベツ、ニンニクなどを炒め、塩で味付け、それを熱した鉄板に移し登場、820円だ。ホルモンはプリプリ、いい塩気、キャベツもシャキっと熱々。ニンニクの風味ほのかで、余計な味が入ってなくて潔い味わい、これもご飯がすすむ。
「美味しいね~」
「スタミナ鉄板焼き」も悪くないけど、断然「ホルモン焼き」のほうに軍配が上がる。こりゃ人が並ぶのもうなづける。7割ほど食べ進むと鉄板にホルモンの脂が滴る。ちょっとオイリーだな、って思っていたら、隣の客がカウンターに引っ掛けてある「味溜まり棒」と名付けられて板切れを、鉄板の片側に置いた。
「へ~アイデアだね」
ようは、この棒で鉄板を傾け、余分な油を片側に寄せる専用の棒なのだ。ボクも真似してやってみると、気になっていた脂が減少し、実に食べやすくなる、でも、もうご飯がない。
「中ライスにすりゃよかったな…」
ちょっと後悔。それと卓上にある「辛味味噌」を入れると、ほどよく辛味とコクが増す。
博多には何回も行ってるけど、この鉄板焼きは初めての経験。「シロコロ」や焼肉屋の「マルチョウ」(牛の小腸)、「シマチョウ」(牛の大腸)など単体で食べるのが一般的。この鉄板焼きはどこか韓国の「コプチャン」に近いものがある。今度は夜に訪ねて焼酎と共に楽しみたいね。
〈店舗データ〉
【住所】東京都板橋区板橋1-5-1 電話03–5248–3515
【営業】11時30~14時30分17時〜22時
【休日】日
【アクセス】都営三田線「新板橋駅」A3出口から徒歩2分 JR埼京線「板橋駅」西口から徒歩4分 東武東上線「下板橋駅」北口から徒歩8分
夫婦ではない。
ご夫婦じゃないんですね。ありがとうございます。