東武スカイツリー線「松原団地」東口から徒歩わずか、派手な看板は目を引く。
この店は東北沢の「千里眼」の系列店のようで、店名は「鷹の目は遠くが見渡せる千里眼」から名付けられたのだろうと思われる。店内は広々、厨房はガラス張りで囲われているので、スープから立ち上がる油飛びがなく清潔でいい。カウンター12席、4人席のテーブル1卓となっている。
この店はいわゆる二郎系なので、麺、スープ、野菜などすべて強烈なので、「味玉ラーメン女子盛り」780円にして、
「辛揚げ別皿で麺は柔らかめでお願いします」
と注文。この「辛揚げ」とは、東北沢の「千里眼」にもあるこの店独特のトッピングで、揚げ玉を一味唐辛子でコーティングしたものだ。二郎を愛する人々は「麺柔らかめ」なんて御法度で、極太麺の強烈な歯ごたえを本来楽しむもの。でも「麺柔らかめ」でも結構な噛みごたえがあり、僕はこっちのほうが好みだ。また女子盛りとは小盛りのことで、通常は300グラムでこれは200グラムだ。
見かけは二郎系伝統の絵姿。でも二郎とは焼豚が違う。二郎系は豚の腕肉が多いが、ここは豚バラだ。麺を持ち上げるとパスタのリングイネを縮れさせたような極太麺、食らいつくとスープはちょい塩っぱめで、乳化したコク。辛揚げはサクサクとして、辛味心地よく、スープに合わさるとフニャフニャとした感じもまたいい。やっぱ麺を柔らかめにして正解、このぐらいの口当たりがちょうどいいと思う。野菜はシャキシャキとしてこれもグッド。焼豚はおよそ厚さ2センチほどの迫力、しっかりと味が染み込んでいて旨いね。
誰もが言っていることだけど、二郎系はもはやラーメンの範疇じゃないね。麺をすするというより、よく噛んで食べる一種麺の入った定食のような感じ。だから、
「今日はあのラーメンを食べに行こう」って感じじゃなくて、「今日は二郎で飯食おう」と、こうなる。
二郎系は店員がちょっと上から目線だけど、この「鷹の目」は接客が確かで、気持ちいい。また僕はこの辛揚げがなんともお気に入り、ちょっと遠方だけど、また訪れたい。