「べんてん」の田中さんから紹介してもらった「川口「勝(かねかつ)」のお返しをしようと、朝霞台の「幻六」を訪れた。
「なににすればいいの?」
「お勧めはやっぱラーメンですね」
「じゃ、ラーメンのトッピング全部のせにしようかな。小野ちゃんは?」
「まだ食べたことのないつけ麺にしますよ」
店内はカウンター3席、対面の2人席が2卓と「川口「勝(かねかつ)」同様、こちらも狭小。3、40代の店主と、若いお姉さんの2人で切り盛りしている。
ご覧のものが「醤油そば」の全部のせ。そして田中さんがスープをすする。
「若干甘味が隠れているこのスープいいね、バランスが取られる。ストレートの中太麺との相性いいけど、特徴がないな、これ自家製麺? もったいないな、もうちょっと工夫できるのに」
次は「つけ麺」の味玉トッピング。麺は太麺のストレート。酸味と仄かな甘味。田中さんに試食させると、
「スープが弱いから、削り節粉を入れてパンチを出そうとしてるんだろうけど、これは邪魔だな。この淡麗のスープを活かした作り方があるはずなんだけどね、オレはこのラーメンの方が好きだな、最近食べた中でもこれは上位だね」
いつも厳しい田中さんも納得してくれたようで一安心。
「ごちそうさまでした」
表に出るとすでに行列ができていた。
「いや~美味しかったよ、しかし小野ちゃんもいろんな店知ってるね」
この店「えびそば」もあるので、再訪してチャレンジしようかな。