「珍来」という中華屋は同名の系列店が3~5派ある。有名な1系列は埼玉を中心に北関東と東京は足立区界隈に30店舗ほどあり、よく訪れるのが川口店。もう一方は千葉を中心に10店舗ほど展開している。
新板橋にある「珍来」はどの系列かわからなかった。看板をよ~く観察すればわかるんだけど、ボクも珍来についてさほどウンチクがない。
たまたま通りかかった時に、
「毎週金曜日はカレー曜日」という看板に目が止まり、この日は他店で昼飯を済ませたあとだったので、後日にすることにした。金曜日に訪れるとカレー曜日の看板がなく、
「カレーないのか…まあいいか、なにか違うもの食べよう」
ということで突入。メニューを眺めると変わり種が目に止まる。
「二郎インスパイア系『珍郎』?『勝浦坦々麺』? へ~、面白いね」
ということで、「珍郎」600円と「餃子」350円をオーダーした。
まずは「餃子」から。一口いただくとほどよくジューシーで、野菜と肉のバランスがドンピシャ、こりゃ旨い。
そして「珍郎」は、まさに「二郎」のラーメンの絵姿。
山盛りのモヤシとキャベツの頂上にたっぷりのニンニクのみじん切り、淵の香ばしそうなバラの焼豚が2枚。スープの表面には背脂がビッシリ。スープをすすると、
「美味しいね」
ほどよくガツンとくる味わい。いい火の通り具合のシャキシャキの野菜をしばらく食べ進み、やっと麺にたどり着く。
「二郎」の硬質なゴワゴワ麺と違い、縮れ平打の太麺はちょい柔らかめ、背脂とニンニクが絡みつき実に旨い。これは良くできている。この「珍郎」は「二郎」を洗練させたラーメンって感じだね。お会計のとき、
「この店、川口にある『珍来』ですか?」
「いえ、よく間違えられるんですけど、高島平と一緒です」
「ああ、そうか。東武練馬にある『らいらい軒』もそうですよね」
「ええ、『らいらい軒』は兄弟ですね」
なるほど。高島平の「珍来」は界隈でお気に入りの店。また東武練馬の「らいらい軒」もこのブログで紹介しているけど、なにをいただいても美味しいので、両店を行き来するほど。
「美味しかったです」
「ありがとうございます」
さすが「珍来」、ここのコックさんは皆腕がいいのだ。本来あるメニューをいい具合に洗練させて昇華させる、たいしたものだ。こりゃ「勝浦坦々麺」やも挑戦しなけきゃ、それとカレーライスもだ。
〈店舗データ〉
【住所】板橋区板橋1–51–5 電話03–3963–4147
【営業】11時~23時
【休日】無休
【アクセス】都営三田線「新板橋駅」A3出口から徒歩2分 JR埼京線「板橋駅」西口から徒歩4分 東武東上線「下板橋駅」北口から徒歩8分