新宿3丁目「草枕」体が元気になるインドカレー


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新宿通りから「新宿御苑」に繋がる横丁のビルにカレー専門店「草枕」がある。入口は怪しい感じだけど、店内に入ると広いフロアー、窓からやさしく光が溢れる風情がいい。あまりにもオープン過ぎる厨房は、北インド、ベナレスで、リクシャーのオヤジに連れて行かれた大衆食堂を思い出す。

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この店に来るのは1年ぶりかな。今回は「なすチキン」850円、辛さ5番にした。

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ソースを見てもわかるように、結構な量の玉ねぎが使われているけど、嫌味な甘さは一切ないのは、たぶん焙煎が浅いのだろう。一口いただくとカルダモンやコリアンターの風味が心地よく、どこか浅草「夢屋」、高田馬場「夢民」、神田「葡萄舎」に似た味わいがある。旨みは浅いが、これがいい。素材とスパイスを楽しむ、といったカレーだ。インドカレーを方々食べまくってきたマニアが、最後にたどり着く一つの境地のカレーと言ってもいいだろう。

食べ進むと額から汗がにじみ出る5番の辛さが心地よく、スパイスの優しい香り、胃袋がじんわりしてきて、やがて体が徐々に元気になっていく。これ美味しいよ、ホントに。

会計を済ませると、

「ラッシーのサービス券とアメです」

と手渡された。まるで、かつての「夢民」のコーヒーキャンディーのようなサービスに心がほどけていった。

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