新大久保駅前、大久保通りから垂直に伸びるスパイス専門店が連なる細い商店街。まるでインド、オールドデリー「チャンドニーチョーク」さながら。まあ、リトルチャンドニーチョークだね。
スパイスを購入するときは御徒町の「野澤屋」、「大津屋」、両国の「アンビカ」が多いけど、ポピュラーなスパイスならここでも調達する。
そんな時、たまたまライオンズマンションの2階にある「カージャガル」に寄った。メティ(フェネグリーク)とバスマティライスを購入しようと、レジに向かうと右横に暖簾がある。
「あれ、このスペースなんだろう?」
「ショクドウネ、カレータベレルヨ」
と従業員。こりゃ食べるしかないと、暖簾をくぐった。
細長いスペースに4人がけテーブル2卓と2人席のテーブルが2卓。
メニューを眺めると100%ネパール料理。「おお、こりゃいい店見つけたぜ! ここの従業員みんなネパール人だったのか…」まさかスパイス屋の一隅にネパール食堂があるなんて驚き。
「タルカリがあるのか」
タルカリとは野菜のオカズがついたカレーの定食のこと。
「すみません、チキンのタルカリ下さい」
「ハイ、カシコマリマシタ」
20分はかかったかな、注文受けてから作り出したから仕方がない。そして登場したのがご覧のもの。
左のチキンカレーから時計回りに、ダルスープ、サラダ、大根と人参のアチャール、トマトとゴマのチャトニ、じゃがいものスパイス炒め、小松菜のスパイス炒め、パパドゥ、そして中央にぎっしり詰まったインディカライス。
チキンは独特な風味、なにが使われているのか見当がつかないけど、これメチャメチャ旨い。
ダルも塩加減ドンピシャでこれも文句なし。特に旨いのがトマトとゴマのチャトニ、これメチャいいよ。どれもこれも旨いので、ワシワシ食ってあっと言う間に完食。やっぱネパール料理屋はご飯の量がハンパじゃない、すごい満腹。
「バコンオカワリシマスカ?」
「いやいや、もういいです」
でもこのチャトニだけでもご飯食えるかも、って思ってしまった。そういえば昔、高田馬場の居酒屋で働いていたネパール人の女の子が、賄いで超山盛りのご飯を食べていた光景を思い出す。彼らはご飯をよく食べるんだよね。
その他、モモやスクティ(羊の干し肉)、チウラ(潰して乾燥させた米)。珍しいものでは「パニプリ」(中身のないカリカリの揚げ饅頭の皮の中に、パイス炒めの豆などを入れて、そこに酸味と辛味のあるスパイス水を注いで食べる不思議なお菓子)やネパール焼きそばもある。