大塚駅南口「サンモール商店街」のはずれに、焼鳥屋「とり勢」が6月1日にオープンした。
雑居ビルの地下へ降りると清潔で広々とした木彫の空間が現れる。
今のところメニューは2800円の5本コースと、4000円の8本コースが基本。開店したばかりなので不慣れなせいもあり、とりあえずコースのみにだが、慣れてきたらおいおいアラカルトの注文にも対応をするようだ。
「その日の仕入れによって違うんですが、おもに大山、黒姫、信濃地鶏を扱ってますね」
と店長の佐藤さん。彼は新宿で長年飲食に携わってきた方で、満を持して仲間と共にこの「とり勢」を立ち上げた。
「焼き鳥を扱うのは実は初めてで、ここ半年ばかり徹底的に研究して、試食を重ねてきました」
まずはビールで喉を潤す。なんと赤星、いわゆるサッポロのラガーだ。飲み助の間では極めて人気の高いビール。素晴らしい。
そして鶏皮の煮込み。褐色の色合いは豆味噌と赤ワインで煮込んであるためだ。これが旨味充実で実に美味。
そして自家製のぬか漬け。これも文句なしだ。
さていよいよ焼き鳥の出番となる。取材のためコースとは別にランダムに串をいただく。
レバーはややレアな焼き加減、タレの塩梅がよく、塩気、微かな甘味のバランスがいい。
ササミは生ワサビ、これもレア加減がいい。※写真が見当たららない。
モモ、
皮、
セセリも上質で文句なし。
仕入れによるがハツモトは希少部位でバツグンの味わい。
椎茸、
鶏のタタキなども他店にはない味わいだ。
締めの鶏スープは日によって2種類がある。いわゆる澄んだ清湯と白湯があり、この白湯でいただく冷麦麺を使ったものが、六本木の「香妃園」の鶏煮込みそばをホウフツとさせる美味しさだ。
その他、焼き海苔巻きも乙な味わいで締めの一品にふさわしい。
店長の佐藤さんは日本酒好きで、他店ではあまり見かけない銘柄を揃え、都心ではかなり値の張る日本酒をリーズナブルに提供している。
またハイボールは基本デュワーズだが、希少な白州が常備されこれは美味しいね。
まだ開店間もないので少々ディレクションはつたないが、焼き鳥の名店として名を馳せる日もそう遠くはないだろう。
〈店舗データ〉
【住所】東京都豊島区南大塚3-45-7地下1階 電話03-6907-2224
【営業】17時30分~23時
【休日】日
【アクセス】JR山手線「大塚駅」南口から徒歩3分