八広「亀屋」人柄の素晴らしい店主。ハイボールで気分爽快。


「近所にいい店見つけたのよ。今度行こうよ」

と四ツ木に住む飲み友からの誘いだった。曳舟、東向島、立石界隈の居酒屋はたまに寄るけど、八広は縁があるとすれば旧型ミニ専門店「ミニ丸山」へ車で遊びに行ったていど。駅を利用したことはなかった。

居酒屋「亀屋」は八広駅からけっこう歩く。ちょうど開店したばかりだった。

「いらっしゃいませ」

「待ち合わせです」

「はいうかがっています。そちらどうぞ」

ものすごく感じのいい店主だ。

「瓶ビールください」

「アサヒのラーガーですけど」

「呑み助にはそれが一番のビールですよ」

極めて清潔な店内はカウンター5席に4人テーブル1卓、小上がり2人席2卓のスペース。

店主小俣さんと話し込む。彼は店の常連のオヤジ連中に連れられて方々の居酒屋を巡っているそうだ。ボクの知っている店も何軒か登場した。元々は江戸川橋で会社員をしていたが、満を持して店を継いだそうだ。彼で3代目とか。

「お待たせ」

と飲み友の登場。根っから陽気な彼女は方々の店であっという間に人気者になる人柄だ。

「ここ来たらハイボールでしょ」

冷蔵ケースから冷えたグラス、ハイボールの素、炭酸水をセットしてグラスになみなみと注ぐ。この界隈独特なハイボール、通称「ボール」に氷は入らない。

「乾杯」

これが冷え冷えで旨い。

マグロ刺し。

自家製焼売。そして納豆オムレツは名物とか。

玉子フワトロで納豆とケチャップが意外にマッチする。

彼女はここに初めて訪れてから、すっかり気に入ってしまったそうだ。今日で3回目とか。

「店も彼もいでしょう」

店主の清廉とした人柄などからか、店の空気感が実に清浄なのだ。

「これどうぞ」

と、サービスで提供された鶏皮の唐揚げ、お新香の古漬け。

しばらくすると常連客が4、5人入店。店主の小俣さんを囲んでパっと店内が明るくなった。

いつまでも居たい心持。この酒場はいいな。ほどよく酒が回ってきて気分爽快だ。

〈店舗データ〉

【住所】東京都墨田区東向島5-42-11 電話03-3612-9186

【営業】17時30分~23時

【休日】日・第2・第4月曜日

【アクセス】京成押上線「八広駅」南口から徒歩7分


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