山手通りと要町通りに近い、「椎名町」寄りの横町になんの変哲もない一軒の蕎麦屋。店はずっと前から認識していたけど、やっとお伺いした。
店内も極普通のお蕎麦屋さん。フロアーには女将さんと娘さんかな? 非常に感じがいい。
「カレーライス下さい」
蕎麦を無視していつものパターン。登場したのがご覧のもの。
子供の頃いつも食べていた、どこにでもある絵姿のデコレーションだけど、これは美しいね。そして一口。
「美味しい!」
具の野菜の歯ごたえが生きている。すごく美味しい。軽やかな旨味、何かが突出しているものではないが、すべてバランスがいい。驚いたね。カレー粉、小麦粉かな? 蕎麦の出汁、いや、これは使われていない、おそらく清湯かも。例えるのが難しいけど、このカレー、1週間ぶっ通しでも食べ続けることができる、そんな味わいだ。福神漬けも合うし、
ソースをちょい垂らすとこれもいい。
「コーヒーはホット、アイスどちらにしますか?」
「えっ、じゃアイスで」
アイスコーヒーと共に運ばれてきたのは杏子?の寒天とオレンジ。デザートとは恐れ入る。別にデザートを食べたいわけじゃないけど、蕎麦屋でこのサービスが素敵、これで650円とは素晴らしすぎる。
「ご馳走様でした。美味しかったです」
「ありがとうございます」
また翌日訪れて、今度は「チャーシューメン」700円。
極めて美しいビジュアル。どこか佐野ラーメンの色合い。スープは塩と醤油の中間って感じで、ほどよい旨味、いい塩加減。余計な味付けがされていないインゲンとメンマ、ナルトが2枚、ドンピシャの塩加減のロースの焼き豚4枚ほど、これも美味。麺は縮れの普通の太さ、シコシコとした歯応え、しばらくすると若干緩んでくるので、恐らく低加水だと思う。
「驚いたな、このラーメンもいいね」
と思わず独り言。まだ蕎麦をいただいてないけど、カレーもラーメンも優れモノ。町中の蕎麦屋には、まだまだ美味しい店が埋もれているに違いない。この店大好き。
〈店舗データ〉
【住所】東京都豊島区千早1–25–1 電話03–3957–5218
【営業】11時30分~15時 17時~20時30分
【休日】日
【アクセス】地下鉄副都心線・有楽町線「要町駅」2番出口から徒歩3分