東中野駅前の山手通りを渡り「東中野銀座商店街」を１５メートルほど進むと、左手に大衆中華の名店「味の十番」が現れる。
人気はタンメンだ。ダシは豚ガラ、牛げんこつ、焼いた香味野菜の清湯スープ。タンメンの仕上げには、ラードにちょっとニンニクを加え、豚肉、白菜などを軽く炒め、スープを加えて煮込む。卵が多めに練り込まれた中太の平打麺は、このスープにベストマッチ。一口目は香ばしく、野菜エキスがたっぷり溶け込んだその味わいは、あれよという間にスープを飲み干してしまう代物、それほど旨い。一般にコショウが加えられている店が多いけど、「十番」では客の好みに任せているのでありがたい。
もう一つ「ジャージャーメン」はタンメンと人気を二分するメニューだ。一般的には甜麺醤（テンメンジャン・中国の甘味噌）で豚肉を炒めたソースを麺にかけるものだけど、この店のものはどう見ても味噌ラーメンと見紛う風情、でもこれも旨いんだな。さらに歯ごたえのしっかりした餃子も大評判だ。とにかく地元の人気店で、行列必死だ。