毎年「魂の中華そば」では、成人の日恒例の限定ラーメンが提供される。昨年は「パーコー麺」、これ文句なしの美味しさだった。
この日、午前中にラーメン屋のロケが入り、美味しい一杯をいただいた。思ったよりも早い時間に終わった。
「まだ一杯行けそうだな」
ということで上板橋「魂の中華そば」へ向かった。
1時前、行列は6人ほど。これなら大丈夫。中年夫婦が後ろに並ぶ。
「あれ、今日限定メニューか。なんだろう」
「二郎風のラーメンですよ」
「あら、そうなんですか。あなた大丈夫」
「だな~。最近胃の調子が悪くて」
と退散していった。だろうな、二郎ラーメンを食べるには胃の調子は大事だ。と納得した。
20分ほどで席に着く。成人の日限定のメニューは二郎風ラーメンだ。二郎同様、ニンニク、脂、野菜の大盛に対応できるけど、
「麺も全部少な目で、それとチャーシューはなるべく脂身の少ないところで」
「あれ、どうしたんですか?」
「いや今日ラーメン屋2軒目だからさ」
「そうですか。じゃ、生卵でもどうです」
と若林店長。
「そうだね」
普通盛りにしなければ、二郎本来の姿が崩れてしまうけど仕方ない。隣の客は全て大盛り。二郎らしいラーメンの絵姿に完成度の高さがうかがえる。
やはり小盛りは少々見栄えが劣るけど、これはこれで旨そうだ。
スープを一口。
「うん、旨い」
そして麺を嚙みしめる。
「これ二郎らだわ、いいね~」
麺はオーション(二郎で使われている強力粉のこと)の力強いゴワゴワとした噛み応え、スープは醤油系で、目黒の「二郎」を模しているようだ。二郎は店によって白濁した色合いと醤油の濃い色合いに分かれる。
チャーシューのしっかりとした噛み応えは豚の腕肉の証だ。こりゃ下手な二郎より旨いんじゃないのかな。魂中やるな~。次回の限定ラーメンは何を作ってくれるか楽しみだ。
〈店舗データ〉
【住所】東京都板橋区上板橋1–25–10 電話03–6906–6082
【営業】11時30分~14時30分 18時~21時 土・日11時~16時 18時~20時
【休日】月曜日・第2、4日曜日
【アクセス】東武東上線「上板橋駅」南口から徒歩2分