元祖 カレー研究家 小野員裕

二重橋前「サングリア」メチャメチャ美味しいタイのチキンカレー

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「小野さん、いつも出前で食べてるカレー屋があって、サラサラで僕の好みなんですよね。この店タイとインドカレーがあるんですけど、行ったことあります?」

と、ある居酒屋の常連で大手町に務める証券マン、通称ゴルゴからの情報だった。

「評価聞きたいな」

ずっと噂には聞いていたけど、恥ずかしながらこの店には行ったことがなかった。

地下鉄千代田線「二重橋前」に近いオフィスビルの地下街にある「サングリア」をランチに訪れると、大手町、丸の内界隈のビジネスマン、OLでごった返す人気店だった。向かって左側にL字のカウンター席、右手がテーブル席となっていてすでに満杯。

「チキンカレー下さい」

「はいかしこまりました。かなり辛いですけど大丈夫ですか?」

「はい大丈夫です」

※これはプレーンヨーグルト

作業を観察すると、ソースポットにウォーマーで温めていた野菜を盛り付け、その上にウォーマーからタイカレーを注いで完成。

ライスは恐らくジャスミン米、これがけっこうなボリューム。ソースポットからカレーをレードルですくい、ライスの上にかけて一口「ああ、こりゃ美味しいね」。サラサラのカレーで、いわゆるタイの「ゲーンガリー」だ。ココナッツミルクはかなり少なめで嫌味な甘さが一切なく、ハーブの香り微かで、カピ(エビ醤)、ナンプラーもほどよい。また辛味がシャープで素晴らしい。具は鶏のもも肉3個、ジャガイモ、ナス、彩のパプリカ。

「確かに美味しい。でも1300円はちょい高すぎだな

あっという間に完食。

「カシミールカレー下さい」

「えっ、カシミールですか?」

まさか2杯食べると思ってなかったようで、店員はちょっと驚いた様子

「お待ちどうさまです」

見るからにカシミールカレーの色合い。一口いただくと紛れもなく「デリー」の味わいながら、辛味は「デリー」のものより半分ほど。旨いに決まっている、だって「デリー」だから。

こちらは1400円とこれまた高め。

厨房をなに気なく覗くと、ここではカレーを作っていないのかも。セントラルキッチンから運ばれてくるのか、または業務用のカレーかな。タイカレーの味わいは、信濃町の「メーヤウ」が手本のような。いずれにしてもこの値段設定は、原価が高いということで、カレーを自作していたら、この場所でも980円に抑えられる、かもしれない。

まあ、なんだかんだ言っても美味しいことは間違いなし。オススメの店、また来よっと。

〈店舗データ〉

【住所】東京都千代田区丸ノ内21岸本ビルB1 電話0332133908

【営業】11時30分~13時30分 17時~22時(L..20時30分)

【休日】土・日・祝

【アクセス】地下鉄千代田線「二重橋前駅」から徒歩2分。「東京駅」丸ノ内中央で口から徒歩4分。