元祖 カレー研究家 小野員裕

インド・デリー「モーティマハール」のタンドリーチキンとバターマサラを作ってみた。

インド、デリーのオールドデリーにある「モーティマハール」。この店はタンドリーチキン発祥の店と言われ、多くの観光客で賑わっている。

バターマサラは日本のインドレストランでも女性客に大人気だけど、もともとこの料理はアングロインディアン(在印イギリス人)の手によって発明されたもの。きっかけは、余ったタンドリーチキンを彼らがカレーの中に入れて食べたのが始まりとされ、それが各レストランに伝播したとされている。

「モーティマハール」のタンドリーチキンとバターマサラは、チリ、生姜、ニンニク、トマトが主で、他のスパイスが使われていないのが特徴。

およそ半日漬け込み、それをオーブンでロースト(本来はタンドールで焼く)したものがご覧の色鮮やかなタンドリーチキン。爽やかな美味しさだ。

このタンドリーチキンをトマトベースのソースで煮込んでこしらえたものが、この「バターマサラ」だ。

これにロティ(全粒粉のパン)をつけて食べるのがいいんだけど、今回はスパイスライスにした。日本で味わう独特な嫌味な甘ったるさは一切なく、これも爽やかでほどよい旨味の一品。驚くほど美味しくはないけど、お店の味を再現するのは楽しいね。