個人経営の牛丼屋はほとんど見当たらない。居酒屋のランチで牛丼をたまに見かけるだけで、定番メニューとして継続しているものはない。東京で現存する牛丼屋は築地「きつねや」、大井町「牛八」など。むかし新橋にあった牛めし屋「かめちゃぼ」があったけど、代替わりして「牛めしげんき」になるも閉店。その流れをくむのが新橋にある居酒屋「なんどき屋」で、今も息づいている。
秋葉原「サンボ」もその一つで、けっこう昔から営業している。メニューは「牛丼」、「お皿」、「牛皿」の3種類。この「お皿」とは牛丼の頭に豆腐、シラタキが添えられたどこかすき焼きのようなもので、その大盛りが「牛皿」となっている。10年ぶりの訪問かな、さほど腹がすいていなかったので「牛丼」並を単体をオーダーした。即効で手出来た。
紅ショウガを乗せて食らいつく。
「ああ、久しぶりの味だな…」
日によって昔から味にブレがあり、この日はやや塩っぱめ。生卵を溶いて食べるとちょうどいいだろうな。でも美味しいね。仄かな甘味、醤油のキリっとした潔い味でご飯が進む。
回りの客は「お皿」か「牛皿」に味噌汁、生卵のトッピングが多かった。店舗の入れ替われの激しい秋葉原にあって、ました個人経営の牛丼屋は数少ない。いつまでも頑張ってもらいたい。
〈店舗データ〉
【住所】東京都千代田区外神田3-14-4国際ビル1階 電話03-3251-4552
【営業】11時30分~19時 土・日・祝11時30分~17時
【休日】木
【アクセス】JR各線「秋葉原駅」電気街口から徒歩3分 東京メトロ 銀座線「末広町駅」1番出口から徒歩3分