東中野駅東口の南側、大久保通りへ抜ける「区検通り」沿いには「大盛軒」、「かしわぎ」、「KINARI」など人気の中華、ラーメン屋が軒を連ねている。
その中にちょい古くからある「楓家」があり、初めての訪問。
店内は右手にカウンター8席に外れにカウンター2席。4人テーブルが3卓とわりと広め。
一番乗り、カウンターに座ろうとしたら、
「テーブル席へどうぞ」
と60前後の極めて腰の低いご主人に誘われる。
「味玉ラーメン」790円に「餃子」330円をオーダーした。
「出来上がるまで、こちらご覧下さい」
と新聞を置いてゆく。なんも気が利く主人。
味玉ラーメンのスープはなみなみで、大久保にあった「めとき」にどこか似ている。タップリのホウレン草、厚切りの焼豚3枚も。原価を考えると、いまどきは廉価な小松菜を多く見受けるが、ホウレン草はちょい値が張る。なのに4分の1束ほどのボリューム、それも厚切りの焼き豚3枚、味玉を入れて790円はかなり努力している。
スープを一口。旨味はしっかりしているがやや薄味。好みで卓上の醤油を足せば塩気は鮮明になる。
中太平打の縮れ麺はモチっとした歯触りが心地よい。どこか北関東から福島にかけての麺に似ている。時間とともにちょい柔くなるのはやや低加水なのかもしれない。
下味がほとんどないけど香ばしい焼豚も美味しいね。
餃子の皮は柔くシットリ。
全体的にいつ頂いても飽きのこない穏やかな味わいだ。お会計を済ませると
「お口に合いましたか?」
「美味しかったですよ」
と相変わらずご丁寧な主人だった。
〈店舗データ〉
【住所】東京都中野区東中野1-50-1 電話03-3361-1520
【営業】11時~15時 17時~24時
【休日】無休
【アクセス】総武線「東中野駅」東口から徒歩2分