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ずいぶん前に知り合いから勧められていてラーメン屋だった。西武新宿線「鷺ノ宮駅」とＪＲ「阿佐ヶ谷駅」の中間で、双方の駅から１０数分離れた場所にあるので、やっと気合を入れて尋ねることにした。

シャッターがちょい降りていて、入っていいのか躊躇する。店内は広く、コの字の変形カウンターは１７席。４～６人テーブルが１卓となっている。

７０半ばのご主人１人。

メニューは「坦々麺」６５０円、「拉麺」５００円、「叉焼麺」７６０円、「葱叉焼麺」７６０円。「水・焼き餃子」各５００円。その他、イ「坦々麺とミニライス」７００円」、ロ「坦々麺とミニライスと小水餃子」８００円、ハ「坦々麺とミニライスと小麻婆豆腐」８００円のセットもの。一品料理も揃っている。

「ロのセット下さい」

「はいよ～」

ちょい足元がおぼつかず心配だけど、手際よく調理を始める。しばらくすると坦々麺と共にセットものが運ばれる。

水餃子はワンタンのような薄皮で、いただくと軽やかに下味が入っていて美味。

春雨サラダも実に旨い。まったく手を抜いていない。

坦々麺はほどよくラー油が回しかけてあり、スープをすすると、

「旨い！」

今時の坦々麺専門店で閉口するのがピーナッツペーストをブレンドしている店。味が台無しになっていることに気づいていない。この坦々麺は１００%芝麻醤。辛味も塩気ちょうど良く、練りゴマの旨味が効いている。

麺は中細の縮れ。やや硬質な舌触り。これ麺にもうちょっと凝ったら抜群なんだけど。

ひき肉もいい味付けで、ひき肉の下の野菜を食べたら、これも旨い。軽く炒めてある。小松菜と思っていたけど、これターツァイ（ター菜）とは驚き。中国料理屋でしか滅多にお目にかからない。

いずれにしてもここの坦々麺は正調。余計な小細工なし、潔く美味しい坦々麺だ。

次は焼き餃子と叉焼麺にしよう。

〈店舗データ〉

【住所】東京都杉並区本天沼１-２６-８

【営業】１１時３０分～１４時　１７時～２２時

【休日】木曜の夜のみ休み
【アクセス】ＪＲ総武・中央線「阿佐ヶ谷駅」北口から徒歩１１分　西武新宿線「「鷺ノ宮駅」南口から徒歩１１分

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