銚子「あづま寿司」地魚の金目鯛や真イワシなど、どれも抜群に美味しかった。


けっこう昔に銚子に遠出したことがあった。港町と言うことで地物の魚が食いたくて寿司屋に寄った。

「昨日は大シケで地魚が全くないんですよ」

仕方なく築地(当時)で仕入れた魚をいただいた。これだったら東京でいくらでも食べられるな、と悲しい気持ちになってしまった。銚子界隈の地元民は、地魚を子供のころから食べているので飽きているそうで、地元民が集う寿司屋では築地(他県)の魚が人気なのだとか。わかるような気がする。北海道の友人はホタテを口にしない。「子供の頃に一生分食べたからね」と言っていたのを思い出す。

改めて銚子で地魚寿司を満喫しようとリベンジ旅に出かけた。当時行った寿司屋はどこなのか全く記憶にない。銚子界隈の寿司屋の情報が少なく、観光協会に電話をしても今一つどこの店に行けばいいのかわからない。千葉では寿司と言えば館山だそうなのだが、名物はおにぎりサイズ寿司とか、そんな無粋なモノは食いたくないと除外。やはり銚子の現地で調べるしかない。

昼飯を終え「銚子電鉄」を一度体験してみようと乗ってみたら「きゃりーぱむゅぱむゅ」と「岩下の新生姜」のコラボ列車には驚いた。

終点まで行って戻ってくる時間がないので、三つ目の駅「観音」で下車。この駅の陣屋町界隈に寿司屋が4、5軒あり一通り見て回った。果たして銚子に戻り三軒町にある「あづま寿司」に突入した。

先客が1人。お母さんと息子さんの2人で切り盛りされていた。

「昨日はシケで小さなイワシと金目鯛だけなんですよ」

とのことだが、とりあえず地魚があって良かった。

まずはアサヒスーパードライで喉を潤す。

とりあえず腹が減っていたので鉄火巻きをつまむ。そして銚子の地酒の燗酒に切り替える。

刺身は金目鯛、ヒラメ、タイ、ヤリイカ、イワシとイワシのタタキ。

すべて新鮮でメチャ美味しい。特にイワシは普段食べているものとは別物だった。

そしてひとまず真イワシの握り。ピカピカの鮮度これも抜群、シャリの加減もいい。

隣の客は西日暮里から来た税理士さん。クライアントが銚子にいるそうで出張とのことだそうだ。

名物「カニクリームコロッケ」で箸休め。

「天ぷらも出来ますよ」

「じゃそれお願いします」

マトウダイ、イワシ、イカ天など。サクッとシットリ旨いね。燗酒をガンガン飲む。

卓上には地元醤油メーカー、ヤマサとヒゲタがあり、

「味比べてみます」

と小皿に取り分けて味見。これ明らかに味わいが違うのだ。

この寿司屋はアニメ「アマガミ」に登場した店らしく、聖地巡礼のオタクが立ち寄るそうで、その雑記帳を見せてもらった。

そして金目鯛の炙り握り。旨いね~。

アラ汁で〆た。地物は2種類だけだったが、この時期、銚子にはカツオ、サバ、メヒカリ、タコなどもあり、ナマコは中国に輸出するそうだ。時期は遅れたけど入梅イワシはことのほか脂が乗って絶品とか。来年の6、7月にまた訪ねてみよう。

翌日は高速のサービスエリアで、銚子の「スーパータイヨー」で仕入れた焼きそば、おにぎりなどで昼食を取って帰路についた。

〈店舗データ〉

【住所】千葉県銚子市三軒町8-21 電話0479-22-5961

【営業】11時30分~14時 17時~21時

【休日】火

【アクセス】JR各線「銚子駅」から徒歩12分


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