大久保駅からお滝橋通を落合方面へ、左手に「淀橋青果市場」がある。朝飯をたまにこのあたりで食べるんだけど。よく行っているのは市場の裏手にある「宝そば」。この日は昼飯時、
「そばもいいけど、なんか他にないかな…」
と「淀橋青果市場」の回りウロチョロ。この市場は何箇所か入口があるんだけど、大久保寄りの裏手の出入り口に一般人おぼしき人々が出入りしている。
「中に何かあるんですか?」
「食堂がありまして、一般の人も入れますよ」
と警備員さん。それは面白い、いわゆる築地でいうところの場内だ。
人の流れについてよくと、2軒の食堂を発見。
「へ~、こんなところに食堂があったんだ」
1軒は「伊勢谷食堂」というアジフライや生姜焼きなどを提供する食堂で、その真隣に「ラーメンあづま家」というラーメン専門店。この日は胃袋が麺バージョン。迷わず突入した。
店内は左右にテーブル席。4人席が6卓。家族連れがちらほら、古びた風情でなんだか気分がいい。
メニューを眺めると、ラーメン450円とバカ安。この日は連れと2人だったので、ちょいと贅沢をしてみる。
「ワンタン麺に茹で玉子、チャーシュー麺ください」
40半ばの気のいいお兄さん、非常に感じのいい人。で運ばれてきたのがご覧のもの。
※このチャーシューメン、なんと600円。
※ワンタンメン530円+茹で玉子50円。
まずはスープをすする。
「これ美味しいね」
昔ながらの支那そばって感じだけど、奥深いコクあっさりとした旨味。
「ちょっと侮ってたな。このラーメン凄いわ」
焼豚はちょい塩っぱめ、これアクセント。豚ガラベースのスープか?
麺は普通の太さでややウエーブがかかっている、廉価だけどしっかりした麺だ。早稲田「メルシー」のラーメンから煮干し風味を抜かした感じ。ズルズルとあっという間に完食。
「お近くですか?」
と気のいいお兄さん。
「ええ」
「じゃコレ、市場のカレンダーです」
「このラーメンメチャメチャ美味しいんでビックリしましたよ」
「ありがとうございます」
途中市場関係の人が訪ねてきたが、
「スープなくなっちゃったんですよ、申し訳ありません」
いや~流行ってるんだな、この美味しさだったら理解できる。いい店見つけましたよ。
〈店舗でータ〉
【住所】東京都新宿区北新宿4–2–1淀橋青果市場東京都事務所1階 電話03–3368–0488
【営業】5時30分~12時30分
【休日】日・祝・水(市場休場日)
【アクセス】JR中央線「大久保駅」北口から徒歩6分