上野の「東京国立博物館」で仏師「運慶展」を観てきた。過去の「阿修羅展」の激しい行列に比べれば、穏やかなものだったけど、それでも長蛇の列、凄い人気だった。運慶作はたくさんあるけど、有名なのは東大寺の仁王像だね。間近で見ると、精巧緻密ながら底力のある造形にしみじみ来てよかったと思った。
その帰り、稲荷町の人気の中華屋を目指しているとき、東上野のバイク屋街のそばに一軒の四川料理屋を発見。
「この店気になるな…」
一旦通り過ぎるも気になってまた引き返す。メニューを眺めると「リアル青椒肉絲」、「リアル回鍋肉」がやたら心惹かれる。最近「本場の」という意味合いで「リアル」という単語が使われているけど、一体いつごろから始まったのだろうか? もうこりゃ入るっきゃない。
店内はまるで中国そのもの。ほぼ満杯でメチャ人気、かろうじて2人席が空いていた。壁に「成都オールスター3品セット」なるメニュー、そのネーミングに思わず笑ってしまった。たぶんこれ日本人が知恵を貸したに違いない。迷わず、
「青椒肉絲とオールスターください」
となった。
「リアル青椒肉絲定食」880円は、日本中華と遜色なしリアル感はわからない、特筆するものはないけど、ごく普通に美味しい味わいだ。
「成都オールスター3品セット」1080円。オールスターと言うだけあって夢の共演だね。
麻辣水餃子はほどよい辛味でツルンとした歯ごたえ、旨味充実の餡。
汁なし坦々麺はこの太麺がいい、ほどよい酸味と辛味、ほのかな甘味は実に美味。
麻婆豆腐、これメチャメチャ旨い。花椒の軽やかな痺れ感、塩梅のいい辛味、奥深い旨味にご飯がやたら進むのだ。
「いや~、入って正解だったね」
と連れと納得。また中国人にありがちな投げやりな接客ではなく、ホスピタリティーもよかった。
次回は「よだれ鶏」、「成都炒飯」、「黒酢鶏」に挑戦しょう。表に出ると行列、こりゃ人気になるはずたね。
〈店舗データ〉
【住所】東京都台東区上野7–8–16 電話03–3842–8920
【営業】11時~15時 17時~23時
【休日】無休
【アクセス】JR{上野駅}入谷口から徒歩約2分