「うまい店紹介」カテゴリーアーカイブ

高田馬場「羅偉伝」思い出の味噌ラーメン

 

DSC0557519歳の頃、初めて真冬の札幌を訪れた。バックパッカーとしてのデビューである。「大通公園」でまどろんでいると、メガネをかけた4、50歳のオヤジが話しかけてきた。

「兄ちゃん腹減っでねーか?」

「あっ、はい」

「だったら俺がおごってやっから、ジンギスカンでも食いに行くべ」

オヤジの勢いに飲まれるように、「札幌ビール園」にふらふらとついて行ってしまった。

「飲め飲め、食え食え」

未成年だったが、ビールをジャカスカ、ジンギスカンを貪り、もうお腹一杯。

「ちょっと、トイレ行っでくるから」

と言って、オヤジはそのままトンズラ。

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高円寺「太陽」ほのかに煮干の香る潔い醤油ラーメン&ジャンボ餃子、旨いね~

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「ちょっと化学調味料の効いた普通の醤油ラーメンが食いたいな」

という気分の時に訪れるラーメン屋が「太陽」だ。江古田にも同名の「太陽」があり系列店だと思うけど、取材をしたことがないので定かじゃない。

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幡ヶ谷「Curry&Spice青い鳥」スリランカカレー&インドカレー

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幡ヶ谷駅から「6号通り商店街」を入り、150メートルほど先の左手路地の2階に「青い鳥」がある。

開店前に行くとすでに行列、と思いきや、1階にある「不如帰」という淡麗系のラーメン屋があり、その行列。両店の客が混ざり合っているので、ちょっとややっこしい。

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新小岩「ヴィオレッタ」地もの食材を使ったインド風小松菜のカレー

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一般にインド料理屋で「ホウレン草カレー」のことを「サグカレー」と言うけど、これは間違い。サグは本来「菜の花」のことで、ホウレン草は正しくはパラック。だから「パラックカレー」となる。ところで「ビオレッタ」のこの緑色のカレーは、地元産の小松菜を使った「江戸川産小松菜カレー」だ。実はこの江戸川区界隈は小松菜発祥の地とされ、かつて小松川に鷹狩りい来た、八代将軍徳川吉宗が、昼食に出された青菜の美味しさに驚き、地名の小松川から小松菜と命名したのが由来とか。

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浅草橋「天康」シットリとした口当たりのかき揚げ丼、旨し!

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10数年前のこと。

「あのシットリとした口当たりがたまらないんだよね。ホンとは教えたくなかったんだけど……」

とこの「天康」にほど近い大手印刷会社に勤める飲み友だちが、升酒をゆっくりと傾けながら僕にこっそりと教えてくれた。彼が入社したての頃、上司に連れられて「かき揚げを食べるんだったらここ」と教えられた店なのだそうだ。

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新宿御苑「朱鳶」伝統の尾道ラーメン、旨し!

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知り合いのカメラマンの個展があり、新宿御苑を訪れ、たまたま会場で出くわした友人と2人で昼飯を食うことになった。

「どこか知ってる店ある?」

「あるけど、つまらないから新しい店探そうよ」

ということで、見つけたのが「朱鳶」だった。

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高円寺「豆くじら」爽やかな辛味、美味しいインドカレー

 

DSC05474ちょっと前に高円寺の早稲田通り沿いにある「竜ちゃん」という居酒屋の帰りに、

「たしか、この辺にハンバーグ専門店があったよな。名前なんだったっけ…」

とふと思い出した。ある日、その店を探しに訪れたが見当たらない。すでに閉店してしまったのだろう。その途中でカレーライスのノボリが目に飛び込んできて見つけたのが「豆くじら」だった。

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新宿御苑「@ホームk」激しく旨い和風スパゲティ

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最近「ロメスパ」という言葉が流行している。ロメとは「路面」、スパは「スパゲティ」、つまり路面のスパゲティ屋のことで、立ち食い感覚で気軽に食べられるスパゲティ屋のことを言うようだ。

スパゲティとパスタは別物で、僕たちが認識するスパゲティはイタ飯ではない。例えば有楽町の「ジャポネ」、大手町「リトル小岩井」、恵比寿「アンクルトム」なんか紛れもなくスパゲティだね。

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堀切菖蒲園「哈爾濱餃子(ハルピン)」破格の激旨餃子

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僕が使っている万年筆の書き味が悪くなり、ペン先を直してくれる工房が、堀切菖蒲園にあることを知って訪れた。その帰りに初めてこの店にお邪魔したのが始まり。かれこれ十数年前のことである。

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門前仲町「ひつじの新町や」信州直送、新鮮でクセのない羊肉を焼肉感覚でいただく

 

DSC_5765門前仲町駅から清澄通りを越中島方向へ進む。大横川の「くろふね橋」を渡り、150メートルほど先の左手に、「ひつじの新町や」が現れる。店内はL字型のカウンター 10席、座敷は6人ほど座れるスペースだ。

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西荻窪「ラヒパンジャビー・キッチン」パキスタン庶民の日常のカレー

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日本にあるインドカレーの多くが宮廷(ムガール)カレーで、あのエッジの効いていないぼやけた味は僕の好みではない。一方のパンジャブカレーは、北インドからパキスタンの一般庶民が楽しむカレーと言ってもいい。ここのカレーはその部類にあって、やたら凝った味付けではなく、素材が活かされた味わいだ。

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浦和「たかの」佐野の本場より旨い、ピカイチの佐野ラーメン

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JR京浜東北線「浦和駅」東口から徒歩20分かな? なんせ車で食べに行っているもんでね、たぶんそのぐらい。産業道路沿いにある佐野ラーメン「たかの」だ。

夜は知らないけど昼時いつも行列の人気店。この日は「べんてん」の田中さんと2人でお邪魔した。

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町田「アサノ」秀逸なカレーライス&カツカレー

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町田駅から徒歩3分。「仲見世飲食街」の一角にある「アサノ」に出合って20数年になる。店の棚にはコック帽をかぶったゴルバチョフ人形がさりげなくデコレート、先代のご主人と瓜二つだった。

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北千住「天七」華のある立ち飲み串揚げ居酒屋

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北千住西口駅前から左手のディープな飲み屋街の入口に右手に、串揚げ立ち飲みの「天七」がある。

午後4時の開店と同時に30数人収容できる大きなコの字型のカウンターは隅から埋まって行き、あっと言う間に満杯の有様。混雑時には体を斜めにしなければ酒が飲めないほどの状態になる。

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門前仲町「多幸坊」居酒屋の名店

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日本酒評論家、フードコーディネーター、デザイン会社の社長と4人で、なぜか門前仲町で打ち合わせをすることになった。「深川不動尊」の前で待ち合わせをして、適当な店に飛び込んだのだが、

「この店なんか落ち着かないよな?」

「俺もそう思ってたんだよ」

とさっさと店を出て、町を徘徊。

「この店の佇まいはいいね」

と飛び込んだのが「多幸坊」だった。もう10年ほど前のこと。

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浅草橋「まめぞ」居酒屋の極旨カツサンド

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「うちの近所にいい店できたんですよ。カミさんと二人で行ったんですけど、いい酒そろってるし、刺身も旨いし、何食べても外れがなくて。特におすすめなのがカツサンド、これ最高ですよ」

浅草橋駅西口から蔵前橋通り方向へ、「おかず横丁」の一角に「まめぞ」がある。徒歩7分ほど。この店は界隈に住む友人の編集者からの紹介だった。

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韓国ソウル「元祖ウォンハルメ・ソムンナン・タッカンマリ」韓国式鶏の水炊き

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店名のウォンハルメとは「ウォン婆さん」、ソムンナンは「噂の」、「タッ」は鶏、「カンマリ(正確にはハンマリ)」は一羽。つまり「ウォン婆さんの噂の丸鶏」ということになる。

行き方は、地下鉄4号線「東大門駅」9番出口から徒歩約5分、または地下鉄1号線「鍾路5街駅」5番出口から徒歩5分ほど。

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浜田山「たんたん亭」これぞ上品な醤油ラーメン

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京王井の頭線は、渋谷から明大前を経由して吉祥寺につながる一種のローカル線。縁がある地域は、永福町から吉祥寺の間で、飲むというよりは、主に昼めしを楽しんでいる。

永福町で食事をするときは、井の頭通り沿いにある天ぷら屋「天太呂」がいい。衣の軽やかな舌触り、天つゆや丼のタレが甘くなくて実に心地よい。ラーメンなら行列店の「大勝軒」もあるが、その兄弟店「草むら」もよく訪れる。またこの界隈には、なぜかイタメシ屋も数多くあり、「ラ・ピッコラ・ターヴォラ」や「マッシモッタヴィオ」のピザはなかなかのものだ。

浜田山には、多くのラーメン屋に影響を与えている「たんたん亭」がある。

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下北沢「カフェ・ジンク」癒されるカレーライス

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「体に優しい食べ物」なんていう謳い文句が巷の料理屋に氾濫している。でも、そんな店に限って美味しかったためしがない。それは、ヒステリックにいい食材、無添加調味料ばかりに気を取られ、肝心の技術が伴っていないからに他ならない。

でも僅かだけどちゃんとした店はあるものだ。この店のカレーをいただいたとき、まさに「体に優しい食べ物」を実感させられた。

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御徒町「まことや」夏場にピッタリの癖のないサッパリ天ぷら

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いや~この日は暑すぎる。そんなときはこの近所の「民華」の「冷やし中華」か、池之端「藪蕎麦」の「いそゆきそば」がいいんだけど、どうも「藪蕎麦」は閉店してしまったようだ。

「とにかくこざっぱりしたものが食いたいな」

と思いながら、松坂屋裏の「まことや」の前にさしかかった。

「あっ、前から気になってた天ぷら屋だな…」

天ぷらなんてまったくこざっぱりしてないけど、もう歩くのも面倒なので、暖簾をくぐった。

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新宿ゴールデン街「10cc」バーでシガリロを燻らしたくて久々の訪問

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新宿区役所通りの裏手にある「ゴールデン街」。この界隈を徘徊するようになって、かれこれ30年ほど。よく通っていた店は「ハンフリーハングリー」、「ボンズ」、「ひしょう」、「吐夢」、「しの」。古いEP盤で歌謡曲を聞かせてくれる「青春」はなくなってしまったな。強引な流し、議論、喧嘩をふっかけてくるヤツ、今はほとんど見かけなくなってしまったけど、ご存知のとおり、最近は異国人の観光客でごった返していて、客引きをするヤバイ店も鳴りを潜めているようだ。

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高島平「暫」町に愛される中華&洋食

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僕はスクラッチが好きで、高島平にある「宝くじ売り場」にたまに訪れていた。最高5000円しか当たったことがないけど、ささやかな庶民の夢だ。ランチもかねて、スクラッチを削ろうと思い訪れたのが隣にあるこの「暫」だ。

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池袋「開楽」おいしいジャンボ餃子

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池袋東口は様変わりしてしまった。表通りに衣料専門の「キンカ堂」があったけど閉店、その裏の路地に餃子の名店「開楽」があり、子供の頃から馴れ久しんだ店だ。随分前にリニューアルして綺麗な建物になったけど、昔は町の中華屋といった風情だった。

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駒込「kanoka」台湾料理屋の新店

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駒込駅東口「アザレア通り」の横丁、ネパール料理「ホワイトヒマラヤ」の隣に、気になる店を発見。どうやら台湾料理屋のようで、メニューを眺めていると、70歳ほどの主人が店から顔を出す。

「担仔麺ってありますか?」

「イロイロアリマスヨ」

どうも言葉が通じないようなので、手のひらに担仔麺と漢字を書くと、

「メイヨーメイヨー」

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