板橋「鯛塩そば縁」鯛出汁のラーメン、奇をてらったものは敬遠しちゃうけど、これはラーメンとしての確固とした味わいがある。美味しいよ。


板橋駅での打ち合わせの前に、西口駅横の「キッチンピッコロ」で「チーズ入りトンカツ」か「生姜焼き」を食べようと訪れた。

「あれ? こんなところにいつラーメン屋が出来たんだろう…」

「キッチンピッコロ」の真横にラーメン屋「鯛塩そば縁」。基本この手(奇をてらった)のラーメンはほとんど敬遠するんだけど、なにか惹きつけられるものがあった。

「ピッコロは今度にしよう、とりあえず入ってみるか」

店主の経歴には、フランスや日本のフレンチレストランで修行したようで、それもすべてラーメンのため、と謳っている。

入口右横に券売機、店内はL字のカウンター6、7席かな。気さくな店主は30ちょい過ぎといった感じ。

「どれがお勧めですか?」

「基本は鯛塩すましそばですが、濃いのがお好きなら濃厚そばもいいですね」

じゃまずは基本の「鯛塩すましそば」780円と「鯛めし」150円をオーダー。

和テイストの朱色の丼には彩の三つ葉、レンコン、紫玉ねぎ、手鞠麩、生ハムのように薄くスライスされた2種類の焼豚など。

サッパリとした見た目のスープながら、鯛のアラなどで炊いた深い旨味、単なる魚のダシではなく、ラーメンとしての力強い味わいを成立させている。

「美味しいわ、これ」

この手のラーメンにありがちな物足りなさをまったく感じさせない完成度。ストレートの細麺はややシコシコでほどよく滑らか、ちょい低加水のものだろう。

そしてそれぞれの具はしっかりと下味が施されていて、スープ、麺とのバランスが取れている。

「鯛めしは、そちらのプレートに書いてある通りに食べていただくと美味しいですよ」

鯛の味が軽やかに染み込んだ鯛めしも旨い。途中で卓上の鯛スープを注いでまた一口、これもいい。さらにラーメンスープをちょい入れてさらに美味だ。

「お店はいつごろ開店したんですか?」

「8月の10日ですので、ちょうど1ヶ月になります」

とのことだ。ラーメンに王道も邪道もない、ただラーメン然とした確固としたものがあればそれでいい。ただこの丼、深すぎてちょい食べずらい、もっと浅い丼にしてくれたらいいね。

そうそう、このラーメンの風情、もっとデコラティブだけど、静岡駅南口にある「再見」のラーメンのデコレーションを思い出した、若干味わいも似てるんだよね。

〈店舗データ〉

【住所】東京都板橋区板橋1-19 電話なし

【営業】11時~15時 17時~22時30分

【休日】当面休日なし

【アクセス】 JR埼京線「板橋駅」西口から徒歩1分 都営三田線「新板橋駅」A3出口から徒歩3分 東武東上線「下板橋駅」北口から徒歩4分

東京都板橋区板橋1-19

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