赤羽「バーワルチー」界隈ナンバーワンの潔く美味しい、インドのパンジャブカレー。


フローズンホッピーが恋しくて、赤羽にある焼きトンのうまい店「米山」へ向かう途中で見つけたインド料理屋だった。普段インド、ネパール人などが経営するレストランには蝕手が向かず、見つけても通り過ぎるばかり。でもこの店はなにか惹きつけられる重力のようなものがあった。

「一度ランチに訪ねるか

それからずいぶん経ってからやっとお邪魔することができた。

店内は極めて狭く、カウンター2席に3人席、2人席のテーブル各1卓、つまり7人入れば満席というスペース。

ランチメニューは「Aセット」780円、カレー1種にライスorかナン。「Bセット」980円は、カレー2種にライスorナン。「Cセット」1480円は、カレー2種にライスorナン、シークカバブ、タンドリーチキン。となっている。カレーは「チキン」、「マトン」、「キーマ」、「ほうれん草」、「野菜」、「豆」の6種類からチョイスするシステムだ。

「Bセットでチキンとキーマ、ライスでお願いします」

60半ばの女性がフロアー、奥の厨房にインド人とおぼしきご主人、ご夫婦のようだ。ご主人の風貌はイラン、パキスタン、カシミール辺りにいる端正な顔立ち、いい予感。北インドから中央インドにいる人々と風情が違う。

ステンレスの盆には骨付きの「チキンカレー」、ウェットタイプの「キーマカレー」。カシミーリチリではないかと思われる鮮やかな赤の「玉ねぎのアチャール」、そしてジャポニカ米をターメリックで彩り、クミンシードと一緒に炒められた「ジーラライス」だ。

チキンは穏やかなスパイス感、キーマはほど良くスパイシーでちょい塩気が尖っている、珍しくどちらにもカスリメティが散りばめられていて、香りがいい。余計な小細工がされていない潔い味わいだ。やはり巷のインド料理屋のぼやけた味わいとは一線を画する美味しさ。特別感は一切ないけど、インドの一般庶民が当たり前に口にしているカレーって感じで好感が持てる。

「ご主人はパキスタン、カシミールあたりの人ですか?」

「パンジャブです」

なるほど。明確には区別がつかないけど、インド最北からパキスタン界隈のカレーは、エッジの効いた潔い美味しさなんだよね。こんな店が巷に増えてくれたらいいのにな。

〈店舗データ〉

【住所】東京都北区赤羽1-18-2石井ビル1階 電話03-9-3902-0448
【営業】11時30分~15時 17時30分~21時30分

【休日】火

【アクセス】JR「赤羽駅」東口から徒歩2分


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