この店に最初に訪れたのは10数年前、近所の「ビバホーム」で買い物を終え、ふらっと立ち寄ったのが始まり。
初めて頂いたのは「レンコンと豚肉炒め」1500円と「広東麺」900円だった。
「レンコンと豚肉炒め」は、レンコンや豚肉を油通ししたあと、醤油やオイスターソースなどで味付けされたもの、ホクホクのレンコン、しっとりと旨味の効いた豚肉、カタクリで〆た餡の奥深い味わい、まったくスキのない美味しさ。
「広東麺」のツヤツヤとした餡、ストレート麺に餡がよく絡みつき、濃厚ながら軽やかな旨み。
「この人只者じゃないな…」
40半ばの店主、ご家族で切り盛りしているアットホームな店だ。
一見なんの変哲もない大衆中華といった佇まいだけど、値段はけっして安くない。「カニタマ」、「酢豚」など単品で1500円。ランチの定食は1300~1500円なんだけど、なにをいただいても大満足。とはいってもラーメンなど600円~900円前後のメニューも多数ある。
ある日は「又焼麺」900円は、分厚い肩ロースの焼豚4枚、スッキリとした醤油味で、特筆するものはないけど、これはこれでいい。
「餃子」600円はびっしりと詰まったやや肉々しい餡、ほどよく肉汁が滴る。
「カニ炒飯」850円は、抜群の美味しさ。シャカシャカと鍋の音も心地よく、パラパラで熱々のご飯、ほどよい旨味、塩加減絶妙でレンゲが止まらない。
ここ下手なホテルの中国料理屋よりレベルが高い。とにかく凄腕シェフと言える。
隣の客が食べていた「坦々麺」がこれまた美味そうで、こんどはこれにしようかな。
「吉祥軒」へのアクセスは、どこも遠い。もっとも近い駅は東武東上線の「ときわ台駅」から徒歩15分ぐらい、とにかく遠いのよ。都営三田線だと「本蓮沼駅」、「志村坂上駅」「志村3丁目駅」からも16分~18分ってとこかな。近所には「見次公園」やスーパー銭湯「さわの湯処」がある。
〈店舗データ〉
【住所】東京都板橋区前野町2–27–8 電話03–5392–6139
【営業】11時〜14時30分 17時~20時30分
【休日】火・第3水
【アクセス】東武東上線「常盤台駅」北口から徒歩15分