この前、東中野の「シアターポレポレ東中野」の前を通ったら「カレーライスを一から作る」という映画の上映中。出演者を見たら、あのグレートジャーニーで名を馳せた探検家で医師の関野吉晴さんのドキュメント映画だった。
「一からカレーライスを作るって、どこからどこまで作るんだろう?」
メチャ気になり、さっそく整理券を購入して、時間があるので近所で昼飯を食べたあと、映画を鑑賞した。
関野吉晴さんは武蔵野美術大学で教鞭をとっていて、その「関野ゼミ」の学生たちと一緒にカレーをこしらえるという内容だった。細かくは言えないけど、カレー作りのために鳥を飼育し、畑を耕して野菜、米を収穫。味付けの塩、スパイスまで一から手作り。悪戦苦闘の末に待望のカレーを作り試食する。というものだった。
肉や野菜はともかくとして、日本の気候で育まれるスパイスは限られる。映像に映るカレーの味が気になって仕方がなかった。上映が終わると、トークショーとのこと。
「えっ、関野さんが出るんだ」
※左が岡村隆さん。中央が関野吉晴さん。右が山川徹さん。
まったく予期していなかった。関野さんの一橋大学時代の同期、冒険家岡村隆さんとルポライターの山川徹さんの3人のトークショーだった。
関野さんはトークショーの中で「気づき」というフレーズを何回も使っていた。その意味は、お金で解決することはそこから何も生まれない。手間と時間とをかけで効率の悪い作業をすることによって、そのものの本質が見えてくる。といったものだった。
「最後になにかご質問は」
という司会者の問いに、ボクは真っ先に手を上げ。
「カレーライスの味が気になってしょうがないんですよ。あのカレーはタイ風、インド風といろいろありますけど、どんなものだったんでしょうか?」
「あ~そうですね、三多摩風ですね、ハハハ」
細かいやり取りがあったけど、内容が分かってしまうのでこれ以上は言わない。
※真ん中に立っている人が、司会者でプロデューサーの大島新さん。
左がボクです。
会場を後にするとパンブレットを購入した人に関野さんのサインが頂ける。さっそく購入して席に並んだ。僕の番になると、司会者を務めたプロデューサーの大島新さんが、
「いい質問でした、多分みんな気になって仕方なかったんじゃないですか」
関野さんからサインをもらった。なんだか有意義な一時だったな。
ボクも真剣に自らスパイスを育てられないものか、って考えたことがあった。たぶんまともなカレーを作ろうと思ったら、沖縄あたりに行かなきゃ実現しないだろうな。